前方内部足場設置

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昨日時間が無くて暫定的につけた足場がお気に召さなかったらしく、注文がついたので、かつてBelle1の時に使っていた内部足場を持ち出してきて取り付けることにした。
まずは金具を前方エンドキャップを固定するための金具につける(左上)。前方エンドキャップは引き出されているのでこの金具が使える。そこにアルミパイプで作られた専用の足場材をはめ込み(右上)、後はそこに床を貼れば完成(左下)。片持ち構造でグラグラするので、反対側もスペーサーを入れて丈夫なところにのせてしまう。
CDCの中に頭を突っ込むときはレールに乗った作業台で、それ以外の作業はこの内部足場の上に乗ってする。
右下は、現在の前方の様子。
これからしばらくはVXDのコミッショニングなのであまり作業は無い。

前方エンドキャップ後退

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今日はVXDの人たちが検出器にアクセス出来るよう前方エンドキャップを後退させる。
エンドキャップを取り付けてから引き出すのは初めてなのでうまく行くか気になる。
切り離されていた引き出し装置を押し付けて、半月板にエンドキャップをネジ止めしたら、エンドキャップとBelleをとめているナットを外す(上段左)。ナットを外すとエンドキャップの荷重で少し下がってしまうので、引き出し装置の調整機構を使ってBelleにとめられていたときと同じ位置に調整する。正しい位置にいるとボルトが手出回るようになるので、そうなったら引き出す準備完了。思ったより順調に調整は進んで安心した。その後、人を呼んで、ケーブルなどを監視してもらい慎重に引き抜いていく(上段右)。
ARICHのケーブルが大量にあって一部は非常に良くない取り回しになっていた。中段左が一例でこうなっていると下手をするとエンドキャップとエンドキャップの固定金具に挟まれて断線してしまう。何とか裁いてもらって引き出している最中の様子が中段右。基本ずっと張り付いて作業しているので引いて撮っている写真がない。
下段左は引き出し終わった状態の写真。この後、VXDの人が作業出来るよう引き出した内側に足場を組んで今日の作業は終了。
これからしばらくVXDの人たちが配管配線して検出器を動かすコミッショニング作業が続く。

Phase2 VXD 或いは Beast2 installation (2)

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Phase2 VXDのinstallation作業の続き。
クリーンブースからクレーンで吊れるところまで転がして(上段左)、クレーンで衝突点に運ぶ。
衝突点には検出器を挿入するための樋が用意されているので、そこにVXDを慎重に載せる。ケーブルトレーを含めると長さがBelleとQCSの先端より長いので、斜めにして、先端をエンドキャップに挿入しながら少しずつずらして行って樋に載せていく(中段右)。クレーンのスリングがバレルヨークに当たってしまって全然余裕がない。もうちょっと後ろ側を重くしてチェーンブロックで吊ればもう少し楽になると思う。
樋にはローラーが仕込んであるのでケーブルや配管に注意しながらゆっくり手で押し込んで行く(下段左)。検出器には位置決めのピンがあらかじめ行った測量に基づき取り付けられているので、単に押し込んでいくだけで位置が決まる仕組みになっている。
下段右は挿入された検出器。
治具やProcedureはよく考えられているので、ほとんど問題なかった。もっとも、検出器自体が軽いので、ロールインやエンドキャップのinstallationに比べれば、このparticularな作業は比較的簡単そう。
写真にはあまり写ってないが、沢山人がいて驚いた。私の撮った集合写真には22人写っている。楽しそうで羨ましい。

今後は、ケーブルや配管の接続があるのだが、アクセスするのに前方エンドキャップが邪魔なので、まずエンドキャップを後退させる。

Phase2 VXD 或いは Beast2 installation (1)

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昨日だが、Phase2で衝突点に置かれる検出器のインストールをなぜか土曜日にやるというので、休日なのに出てきて見物してきた。
この検出器を正式には何と呼ぶのかよくわからないのだが、Belle2 Beast (Beast2) Phase2 とか Phase2 VXD とかいろいろ呼ばれている。日本人は『Phase2 Vertex』などと呼ぶことが多いだろうか?
中身は本番で使うシリコンピクセル検出器(PXD)とシリコンストリップ検出器(SVD)がPhiの一部だけあって、あとは、色々な放射線測定器がついているというもの。これで、Phase3で使うシリコン検出器のテストと、加速器由来の放射線Backgroundの分布を測る。Phiの一部とはいえ本番と同じシリコン検出器なのでCO2冷却とかも本番と同じものが使われる。
上段左の写真はテストが終わってインストールされる直前のPhase2 VXD。色々な配管配線が出ているが、これでもPhase3の1/10位らしい。
ここにハンドクレーンにつった吊り治具を持ってきて(上段右)、固定治具と結合。その後、検出器の前後にケーブルトレーを取り付けてケーブルや配管を養生する(中段左)。
準備が整ったら、クレーンに荷重を移して石定盤との固定を解き、持ち上げる(中段右)。
今度は移動用の台車を持ってきて(下段左)、クレーンで下ろし、固定(下段右)。
これで、クリーンブースから持ち出す準備が整った。
つづく

エンドキャップ引き出し装置上部足場

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エンドキャップの引き出し装置をつけたときにケーブルにアクセスするために足場を組むのだが、足場を組むのはそれなりの時間と手間がかかるので簡単になる方法を考えていた。アイディアはすぐに浮かんだのだが例によってグダグダしていて先延ばしになっていたのを遂に実行してみた。
例によって、最小の手間と金ですむようにセコくいく。
使う道具は二つ。
一つは加え幅の広いキャッチクランプ(上段左)。通常板を挟む方のクランプと単管を挟む方のクランプが直行しているだが、上段右に移っているネジを緩めると90度回して固定できる。
もう一つはL字型に加工した単管パイプ。足場板の幅は25cmと決まっているので3枚並べるとすると75cm。少し余裕を見て85cmのところで2mの単管を切ってL字型につなぐ加工を工作にやってもらう(中段左)。
設置は簡単で、引き出し装置にキャッチクランプを二個かけて、L字型のパイプを固定(中段右)。左右のパイプを2mの単管二本でつないで、足場板を並べるだけ。
下段が完成した足場。広くなったし、落下防止にもなっていて安心感がある。設置も今後はこのまま外してしまえばいいので早くなると思う。たったこれだけのことなのだから、もう少し早く作っておけばよかった。
うまく行ったので、後方用にもう1セット作ってもらおう。

後方エンドキャップ押し込みテスト

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前にやって撤退した後方エンドキャップの押し込み作業に再挑戦。
前回あたってしまったCO2の配管(上段右)はエキスパートが処理しておいてくれているので多分問題ない。ぱっと見て心配なのは銅の配管を曲げている所(中段左)と、その横の冷却水のシンフレックス管。どちらもエンドキャップに当たって押し込まれるという感じの隙間になっている。
押し込みの方は順調で、最後の何ミリかのところで抵抗を感じるようになり、ハンドルから手を離すと少し戻ってきてしまう。これは予想どおりなので、ハンドルのある側は気にせず押し込み、反対側はジャッキをかけて所定の位置まで押し込んでしまう。
その状態で内側を配管を見てみると(中段右)やはり軽く当たっているようだが、気にしない。左下はエンドキャップの固定金具で、所定の位置まで押し込めている。下段右は押し込んだ状態のエンドキャップ。
無事押し込めることがかくにんできたので、再び引き出して内部足場を復帰。
一回くらいは問題があって押し込めないかと思っていたが予想外にうまくいったので、午後は前方側でBeast2のinstallの準備をする。

Flavor Physiscs Workshop 2017 @ 三浦 (2)

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4日間のFlavor Physics Workshop は無事終わった。
workshopは無事だったのだが、私の体調が最悪で、かなり辛かった。ちょっと申し訳ない。
今回も感じたのだが、やはり学生さんの活気が足りない。質問もほとんどないし皆さんとても大人しい。ポスター発表だとそこそこ元気なのにどうしてなのだろう?
春の学校の質問の多さと比べるとその落差が激しい。やはり、学生に対してスタッフの人数比が高すぎて、恐縮してしまうのだろうか?
あと、講義が修士の学生向けだとすると、難しすぎる気がする。これは何を目的にworkshopをやるかによるのだが、学生中心だとするともう少し講師の先生へお願いしないと厳しい。現象論と実験屋の学生の両方にわかるように講義するというのはとても難しい気がする。

会場のホテルの部屋は海を向いていて、真正面から日が昇る。左上の写真はホテルのベランダから撮ったもの。右上はその後素早く海岸に降りて行って海岸から撮った写真。左下はホテルから降りたところの三浦海岸の浦賀方面の様子。ホテル自体は少し高いところにあり、周りは大根とキャベツの畑。その畑の奥に富士山が見えた。

Flavor Physiscs Workshop 2017 @ 三浦 (1)

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今年も恒例のFlavor Physics Workshp が昨日から行われている。今年は作業の予定がころころと変わって参加できるか不安だったのだが、何とか参加できることになった。
今年の会場は幹事がKEKということで、神奈川県は三浦市。京急三浦海岸駅のそばにある温泉リゾートホテル?が会場。
例年に比べてアナウンスも遅かったし、reminderもあまり出てなかったので参加者が集まるか不安だったのだが、結構な参加者がいて大変結構。しかし、実験の学生さんの参加者は例によって低調でその辺は残念。
セッション会場はホテルの最上階にある会議室で縦長でフラットなのでとても良いとは言えない。

前方鉛シールド取り付けテスト

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前方エンドキャップが引き出し装置から外れたので、ようやく3週間遅れで前方用鉛シールドの取り付け試験。
持ち上げる前に半割の鉛シールドの結合部分をつなぐのだが変形していてネジが入らない。精度のない工作をしているのにネジをテーパーにして融通が効かないようにしているのが敗因。仕方なく一本ネジを入れないで続ける(上段左)。
クレーンで吊って衝突点側に持っていき、半月板に取り付けるの(上段右)だが、ここもネジ穴のバカさが足りてなくてネジをはめるのに往生する。きっと1mm位しか余裕がない。端的に言ってダメな設計。
半月板に取り付いたら引き出し装置を使って押し込み(中段左)、シールドをエンドキャップに取り付ける。これは取付板をあらかじめ精度のいらないものにしてもらっていたのですんなりと取り付いた。
今度は、シールドと茶色い治具を結合しているネジを外すのだが、これもシールドの変形により結構てこずる(中段右)。
何とかそれも外し、シールドがエンドキャップに取り付いた状態が下段の写真。
この後上記の逆プロセスで取り外し、試験は何とか終了。
作業性に問題があった部分は改造を提案しておいた。

前方エンドキャップ 作業完了

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後方側の作業に見切りをつけて、わずかに残っていた前方側のケーブル戻しを終わらせた。
これで、長かった前方のinstall作業は一応完了。作業をしてくださった皆さんと恒例の記念撮影。
途中、(私のせいではない)問題があってずいぶん遅れたが、無事終わってよかった。
これで、ECLグループとしての私のPhase2へ向けての作業は終わり。
構造体グループとして皆さんのinstallを手伝う方はまだまだ続く。

後方エンドキャップ 押し込みテスト 撤退

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前方側で我々がエンドキャップをインストールしている反対側の後方側では、日々、SVD/PXD/Beastのためのケーブルや配管がなされていた。それが、一段落ついたというので一度エンドキャップを前進させて干渉が無いかテストすることになった。
朝から、足場を外して押し込み開始。前方側だとあまり人がこないのだが、こちらはいろいろな人がやっているので結構賑やかなことになる。9月11日に引き出すまで問題なかったので、新しくinstallされた部分を見てれば大丈夫だろうと高をくくっていたら、1cm位で何かにあたり撤退。
再度足場を組んで、怪しいところをあたってもらい午後に再挑戦したがまたも、8mm位のところで何かにあたる。もう一度引き出してみたが、あからさまにあたりそうなところは無いので、真剣に調べないと見つからなさそう。
明日はもう少し真面目にあたりそうなところを調べる予定。

前方エンドキャップ バレルケーブル戻し

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今朝、測量してみたところ、昨日最後に測ったところからはずれていなかったので、ちゃんと固定されたと判断して、ネジを締めるために退避していたバレルケーブルを戻す。
バレルのケーブルには立派なケーブルトレーがあり、そこに4束のケーブルが入る。外していたケーブルを一束ずつ戻していく(上段右)のだが、ものすごく重くて大変。また、バレルのケーブルの後に様々なケーブルが張られているので、思うように取り回せず苦労する。中段左は上に出ているケーブルの処理をしているところ。重さがもろにかかるので7人がかりの作業。ケーブルがキレイにトレイに入ったら、ケーブル押えを取り付ける。7年前に外したときにこの板を捨ててしまったので作り直した。
ちょっと作業するとわかるがこういう板をちゃんと面取りしておかないと、本当に痛い。後方側の作業をしているときTOPの人がいれたケーブル押えの板が尖っていて、私も業者の人も手から血を流しながらネジを締めるはめになった。
バレルケーブルを戻す作業と並行して、私は、エンドキャップのケーブルの取り回しをなるべくneatになるよう改善したり(下段左)、測量のためにつけていなかった乾燥空気の配管をしたり(下段右)していた。
思ったより作業は進んで、ほとんど終わってしまった。
これで、ECLとARICHのケーブルをつなぐことはできそうなので、明日から作業してもらおう。
明日は、前方側の作業は一旦中止。後方側にまた、たくさんケーブルだの配管だのがなされたので、後方エンドキャップを前進して干渉が無いか確認する。後方の作業を下人たちは大丈夫だと言っているが、またグダグダになりそうな予感。

前方エンドキャップ 固定完了

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全てのネジは締め終わったので、エンドキャップの荷重はBelle側に移っているはずだから、引き出し装置は外しても構わない。
引き出し装置の半月板のネジを外していく。元々7tくらいの荷重がかかっていたのがネジを外すと開放されるので、少し背が高くなってきて、ネジが回らなくなる。引き出し装置の高さ調整機構を使って少し半月板を下げてやって、ようやくネジが全部はずれた(左上)。とりあえず一旦引き出し装置を下げてみる(右上)。
何も起きなかったので、ひとまず固定はできているようだ。
後は、測量して位置が変わってないことが確認されたら、固定は終わり、ケーブルを復旧する。
下段は引き出し装置が取れたBelle2前方側。

前方エンドキャップ 固定作業

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前方エンドキャップの固定作業。
ネジが入らなかった所は、もうエンドキャップを引き出すのは手間なので、一旦エンドキャップ側の金具を外してネジを露出させ(上段左)金具をずらしてはまるようにする。
ネジがはまるようになったらライナー入れ。あらかじめ5mm程クリアランスがあるのでそこに専用のライナー(上段右)をはさんでいく。隙間を見ながら各種厚みがあるライナーを重ねて、プラスティックハンマーで叩いてなるべくきっちり入れる(中段左)。
これで、ネジを締める準備ができた。
ネジ締めはトルク管理がされているので、トルクレンチを使うのだが、特殊な工具を作ったので、キャリブレーションが必要。やり方は簡単で、もう一個トルクレンチを持ってき所定のトルク(87Nm)にセットしてそれに17mmの六角ビットをつけ、それを特殊工具で締めてやる(中段右)。特殊工具側のトルク設定を変えて、大体同時にカチッと音がするようにしてやれば設定完了。
やってみるとわかるが87Nmというのは結構な締め付け強度で、17mmで締めるM10の普通のボルトだと簡単にねじ切れてしまう。それを8mmの六角レンチで締めようというのだから、明らかに困難。
下段下の写真が締めるネジで、下側が24mm(M16)のボルト、これに8mmの六角穴が開いているので、それを17mmのボルトに変換するコマをはめる。それをラチェットがついて90度折れ曲がった17mmのヘッドがついたトルクレンチで締める(下段右)。
書くと簡単そうだがネジ穴のアクセスが最悪で、80Nmのトルクをかけるのはとにかく大変。しかし何とか全て締めることができた。

前方エンドキャップ ついに前進固定作業開始

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朝から最終位置まで押し込む作業。
押し込んでいくとあと2,3ミリのところで抵抗が増える。あからさまな障害物は全て対処済みなので、ケーブルの類がまだ少し当たっているのだろう。念のため一度下がってみて確認後、押し込んでしまう。左右別々に押せるようにはなってないので、最後の方はジャッキをかけて押す(上段左)。

これでようやく9月21日の状態に戻ることができた。

その後、さっそく測量(上段右)。前に測量したのは3週間も前のことなので少しはずれているかと思ったが、そういうことは無く、許容範囲の中でalignされていた。一安心。
測量しながら左右の押し込み量を調節したら、取り付け金具のネジがはまるかを確認する。このネジは裏からはめるという信じ難い設計なので苦労する(中段左)。はまらなかった二ヶ所は金具の位置があってないのでずらすのだが、そのためには一度エンドキャップを引き出さないといけないので時間がかかる。測量と目分量で移動させる量の見当を付けておいて、エンドキャップを引き出し、ネジを緩めて位置を調整。再びエンドキャップを前進してネジがはめてみる。
はまらなかったに箇所もはまるようになったので、金具の位置はこれで決めることにして、エンドキャップをまた後退。トルクレンチで締めてしまう(中段右)。
その後、また前進して、ネジをはめていく。ネジを回すのが極度に難しいので難儀するのだが手分けして締めていく(下段左)。
ここで時間切れ。来週はネジはめの続きから。まだまだ困難は続く。
下段右は今のエンドキャップの状況。

前方エンドキャップ Installation の動画 (2)


先日あげた動画は作業していた4時間20分を単に早送りしたもので、普通の人が見るには、動きが無い部分が多すぎて退屈だと思い、動きの少ない部分は早送りして73秒まで縮めてみた。
6画面あるのも見にくいかと思い、全画面で常に動きがあるわけでは無いので、4画面にして切り替えることにした。
1080x720p 73秒 5Mbps ちょうどいいくらいなのではないだろうか?
一応4画面の位置関係は後方のinstallation動画と合わせてある。

前方エンドキャップ前進 再挑戦2日目

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ひどく当たっていたCO2配管が大丈夫そうだということがわかって少し余裕が出た一方で、隙間が図面上の値よりずいぶん狭いことがわかったので、もう少し隙間測定をしっかりやろうということになった。
私はまたまた使えそうなものを物色しに100均に行って左上のようなキッチングッズを買ってきた。おそらく香の物をいれたり、マヨネーズを入れたりするものだ。これに昨日は紙粘土だったが乾くのが早いので、エアコンダクト用のパテを手に入れて詰め、くっつかないようにベビーパウダーをまぶしておく。出来上がったのが右上のようなものでこれを20個ほど作り、両面テープを使っていろいろなところに貼り付けていく。
こういう工作をやっていると物理をやっているという意識が遠のいて行くのがわかる。
昨日当たっていたSVDのケーブルはいつも活躍してくれるDESYのテクニシャンの人が処置してくれて問題なくなった。
左下は隙間測定のためあと1mmまで押し込んだときの様子でこの写真のサイズではわからないがずいぶん余裕がある。
隙間測定の結果の方は少々厳しくて、向かって左側は概ね19mm強、右側は19mm弱という感じ。元々22mmあるつもりだったので3mmくらい狭くなるようだ。
phase2のケーブルはもう全て設置済みだが、phase3ではまだまだ大量のケーブルがあるのでこのままでは厳しいという議論も出るかもしれない。
午前中の仕事を追えて帰ろうとしたら、フランスの大使がお見えになって、Belle2 Collaborationにフランスが参加した記念式典をやっていた。ちょうど、チェコとドイツの間にフランスの国旗が掲げられたところだったので記念撮影しているところを撮ってみた。今日はイスラエルからもVIPがお見えになっていて筑波の上階は華やかな雰囲気。
お見えになったVIPに対応する物理屋と、検出器の隙間を測るのに粘土細工をする物理屋。日本最低の物理屋なのでしょうがないがあまりの落差。

明日は手つかずで残っているPLUMのケーブルの対処をしてもらう。それでうまくいくだろう。私は、金曜日以降の位置調整、固定のための測量を開始する。

前方エンドキャップ前進 再挑戦1日目

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B2GMではECLのパラレルをやっているのだが、そういうのには見向きもせず、今日から前方エンドキャップを閉じるのに再挑戦する。
件のCO2配管のところはNeatに手当てがされていた(左上)。きっと図面を見て設計してきているから大丈夫だろう。ただ、その下の銅配管や別のステンレスの蛇腹には手がつけられていない。見た目銅管が当たりそう。
押し込んで見たところ、数ミリ手前から抵抗を感じはじめ2mm位で強くなる。しかし、今までとは少し様子が違いスプリンギーな感じなのでちょっと押すと規定の位置までギリギリ届く。ハンドルがついていない方はどうしても少し遅れてくるので押し込めず、ジャッキを使って押すのだが、こちらの方が何か当たっている気がするので、1mm手前でやめておく。
引き出してみると、予想通り銅管のところが当たっていたので手当てを頼む。一番強く当たっているのは12時の位置にあるPLUMのケーブルでこれは結構ひどい(右上)。
対策を頼んでいるときにDESYのテクニシャンの人が想定より隙間がせまいと言い出した(左下)、当たったところを測ってみると確かに現在のBest estimateである20mmよりは狭い気がする。元々22mmあるつもりだったのにそれより3mmせまいといわれたらとても厳しいのは理解できる。なので、隙間をちょっと真面目に測ろうということになった。
こういうこともあろうかと100均で粘土を買っておいたのでそれを測りたいところに張り付けておいてエンドキャップを押し込んでやれば隙間が保存されるという仕組み(右下)。
結果としては概ねどこも20mmの隙間はあるという結果になった。
明日は、もう少し隙間測定をして、押し込むのにも再挑戦する。少なくともクリティカルなところ、CO2の配管は当たらなくなったので、何とかなりそうな気はしてきた。

前方エンドキャップ Installation の動画


B2GMに向けて需要があるかと思って定点カメラの画像をまとめて動画を作った。今回は7台のカメラを駆使して、5秒間隔で取りつづけた。9時20分から13時40分まで260分間を130秒の動画にしてある。つまり24fps。4:3と3:2が混ざっているのでアスペクト比が13:6になっていて、横幅を1280にしたので、1280x590。これを5Mbpsでエンコードしてある。
今回は途中でLED投光器を転倒した影響で露出が激しく狂ったので、7つのカメラを別々に補正してから合成してみた。カラーを合わせるのは面倒だったのでやっていない。

28th Belle2 Open Meeting

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今日から一週間B2GM。28回目だそうだ。
午前中のPlenaryの前半部分だけ少し覗きに行ったが、小林ホールがほぼ満員だった。特に新しい話は無く、CO2パイプの問題は報告されたがあまり反応は無かった。最低一週間は遅れるというのもあまり気にならないようだ。
午後はARICHの人が頼んでいるケーブル張りがあるというので筑波を見に行ったら、DESYの人が来てCO2パイプの手当てをしていた。
明日からは作業があるので私はB2GMには参加しない。明日は朝から再押し込み。うまく行けばいいが。

前方エンドキャップ 再後退

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ここのところしばらく作業は進んでいなかったが、週末にCO2の配管を直すというので再び前方エンドキャップは後退。内部足場を組む。その他ARICHの人がケーブル張りをするらしいのでそのために足場の組み換え。
写真左は今の状態。エンドキャップは引き出され、上部にケーブル作業用の足場が組まれている。
右はエンドキャップを固定する金具のBelle側についているもの。エンドキャップの位置のZ(ビーム)軸方向の自由度はこの金具を取り付けるところのネジのガタだけなのであらかじめなるべく外側につけるよう指示していたのだが、念のため全部一旦緩めてもらって、再度なるべく外になるようにしてもらう。ちょっとでも配管のスペースが増えればいいのだが。
週末はこのまま置いておいてCO2配管の作業をやってもらい、再挑戦は火曜日の予定。

前方エンドキャップ 冷却水配管

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今日は冷却水の配管。
テーパー部分は最大締め付けトルクが指定されているので、現場でやるよりは、作業台でやった方が楽(一段目左)。最大60Nmとなっていたので55位に設定したのだが、この位のトルクになるとかなりしっかり固定しないと締められない。
必要なソケット16個と、プラグを8個準備しておく(一段目右)。
Belleから出ている部分は全部フェルールジョイント。ソケットはフェルールのナットがついた銅管が出ている。このナットは真鍮で異種混合はご法度なのだが無視してつなぐ。一旦外したナットは手で締められるところまで締めたのち1/4回転。一部作業性の悪いところがあるが何とか午前中で終わる(二段目左)。
プラグの方はシンフレックスで来ていてこれもナットは真鍮。銅と違ってこっちは加工が簡単なので、まずカッターナイフでナットの付け根のところで切り落とす(二段目右)。後は、用意したプラグをつけて規程どおり手で締まるところまで締めたのち1と1/4回転締める。業者の人に習ってマッキーで印をつけてから作業して締めたりないことが無いように(三段目左)。
下準備が良かったので午前午後それぞれ2時間弱で作業は終了。三段目右はケーブルや配管が全て終わったところ。ごちゃごちゃしているので、あとで、もう少しneatに束ねた方がいいだろう。
冷却水を回し始めるのは、人に見てもらいながらでないと水漏れが嫌なので明日の午後にしよう。

前方エンドキャップ 読み出しテスト開始

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今朝からエンドキャップのケーブルをつないで読み出しの試験開始。
私は放置してきた乾燥空気の配管の復旧。ずいぶん長い間雰囲気に晒してしまった。クイックカプラの一部は測量のターゲットの邪魔をするので取り付けず、8つあるうち5つだけ取り付けた。
下段左はケーブルが接続されたECL。右はクレート側。簡易的な試験をしたところしんでいるチャンネルは無かったとの報告を受けている。ひとまず安心。
長期的にテストするには冷却水も必要なので復旧しないといけない。それは来週早々にやろう。

前方エンドキャップ 1cm まで前進

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エンドキャップとCO2配管が当たる問題だが、結局、CO2の人にきてもらうしかないという結論に至った。すぐ来てくれれば良かったのだが、既にB2GMのためにチケットを取っていて予定は変えないと言うので、来週末までは作業はなされないことが確定した。Belle2実験全体の予定が遅れることになるが、チケット代の方が大事ということだろう。
あいている時間はもったいないのでケーブルがつなげるところまで前進させてエレキのテストを先にすることにした。
エンドキャップを前進する前に、何かのために綺麗な写真でも撮っておこうと取っているときに、ARICHにも傷がついているのを発見した(写真上段)。上段右端に写っている配管のカバーがARICHの縁に当たっている。そう思って測ってみるとずいぶん隙間より高い。今は5-6mmくらいでハンドルが重くなり始めるのだが、この辺が当たっているのかもしれない。ステンレスのカバーは板バネみたいなものでハンドルにスプリンギーな抵抗を与えながら伸びていく。その後、背後の管を押してCDCのふたをへこませているという感じか。
CO2の人には写真を撮って送ったので対処はしてくれるだろう(今のところレスポンスは無いが)。
その後、エンドキャップを約1cmまで押し込んで固定。
写真左下は押し込まれた状態の前方側。右下はエンドキャップ固定用の金具。手前で止めたので段差が約1cmある。
明日からケーブルをつないでエレキのテスト。
1週間このまま放置なので、明日以降あまりやることが無い。遊びにでも行こう。

CO2パイプ問題 解決せず撤退

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問題のCO2パイプだが、KEKに担当者が誰もいないのでどうしていいのかあまり手は無いのだが、別件で来ていたウィーンのエンジニアの人がヴォランティアしてくれて、何とか押し込む道具を作って手当てしてくれた。
その彼も自分の仕事があるというので私も不要なステンレス製のカバーを切るのを手伝ったりして(左上)、それなりに希望を持って今朝また挑戦してみた。
右上が処理した後の様子。わかりにくいがファイバースコープも設置した。
ファイバースコープは直接見えて便利なのだが、一ヶ所しか見られないので、ECLの側にあたりを見るための青い塗料を塗りたくる(左下)。
押し込んでいくと後2mmくらいのところで何かにあたり進めなくなった。これはある程度予測していたことで、右上の写真に見えている銅管や一部切り落としたステンレス製のケーブルカバーの一部が干渉するのはわかっていた。
しかし、大変ショッキングなことに処置したはずのCO2管自体にも青い塗料がついていた。右下の写真で私の人差し指でさしているあたり。これは、あと2mmパイプを押し込まないことを意味していて、ちょっと簡単には出来そうにない。これを見つけたときにはさすがにかなり落ち込んだ。
担当者がいない中これ以上こっちで何とかするのにも限界があるので、これは人がやって来るまで放置せざるを得ない。
そのままだと単に遅れてしまうが、後にやる予定だったことで、今出来ることをやりくりすれば、それほど遅れずにすむ(あるいは全く遅れない)ことがわかったのは不幸中の幸い。

CO2パイプ問題

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土曜日に発覚した配管が当たる問題だが、すぐ関係各所にメイルしたものの、週末で動きは鈍く、今朝の段階で危機感を持っている人はあまりいなかったようだ。
朝のミーティングで説明をしても、そんなひどく当たるはずは無いと言う。私もCO2の部分は見ていなかったので、百聞は一見に如かずで一緒に見ることにした。
左上が4本ある件のCO2配管で、ファイバースコープをうまく見える位置に設置するのも一苦労なのだが何とかしたところ。右上が実際に押し込んだときの画像で、左側が当たる直前、右が当たった瞬間。ここからまだ後5mmくらい進まないといけないので結構道は長い。
当たっているところがどうなっているのかはF1にある原寸大の図がわかりやすい(右下)。紫がECLで黄色がARICH。この塊が右から左に進んでくる。CO2のパイプは右上からやってきて二度曲がって青と黄色の間を左に走る。ここで当たってしまっている。
実際に当たっているギザギザしているのは保護用のステンレスの蛇腹でその中に二本ステンレスのチューブが入っているらしい。チューブはステンレスなのでその場で曲げるのは難しいのと、曲げ方を誤るとCO2が流れなくなってしまうので悲惨なことになる。蛇腹なんだから押してしまえという人もいるが、蛇腹の方が中の管より強かったら中からつぶれることになる。正直どうやって対処したらいいのか私にはわからない。
ここにいる担当者の仲間の人たちも事の重大さに気付き始めているようだ。
右下に写っているのは隙間を調べるために誰かが作ったらしい型紙。便利なのは確かだが、図面を写してきただけなので、本当の隙間を反映しているかわからない。こういうものを作って理想的な隙間にしたがってものを置いてしまうと必ず当たる。正常な感覚を持った人なら、何ミリか小さめに作るものだが、そういうことは考え無いようだ。
『そらあたるわな』、と言う感じ。
今後、図面どおりに作ったから悪くないとか、そういう不毛な議論が一通り行われて、対処が遅れる気がする。

(その後、件のCO2の管は4mm径の二重管をSuperInsulatorで覆い、さらにそれを蛇腹で被って、蛇腹の中を真空にしていることがわかった。なので、ダメージは与えられない。遠くにあるマニフォールドから継目無く来ていて、一本15000EURO、つまり200万円するらしい。)

前方エンドキャップ再び前進するも再撤退

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あまりスケジュールは遅らせられないので、休日出勤して押し込めない問題の解決を測るARICHの人たちに付き合う。
隙間の狭いところは奥の方にあるので、当たっていそうなところを探してはケーブルを裁き直して解決していく。
当たっているところを探すのにマイラーフィフムを這わせておいてエンドキャップを前進、挟まっているところを探しているとき、ARICHのケーブルと関係の無いところが挟まっていたので、ファイバースコープで調べる。
左はファイバースコープを設置したところで、光っているところにしたにある銀色のパイプが怪しい奴。右が押し込んで行ったときの様子で、はっきりと当たっているのが確認できた。この状態でまだあと5mm進まないと行けないのでかなり厳しい。
このパイプはVXDを冷やすCO2冷却装置の配管で、非常に立派なものだからちょっと触ったくらいではびくともしない。悪いことにこのパイプの担当者が今朝ドイツに帰ってしまったところで、対処してくれる人が居るのかどうかわからない。とりあえず、これが解決するまでは endcap の固定作業が出来ず、一歩も前へ進めない。
うーん、参った。

前方エンドキャップ前進するも撤退

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今日の予定はエンドキャップを最終的な位置まで押し込んで、測量、位置調整。
最初なので人を呼んで見守りながら押し込んでいく。最後20mmくらいのところで引き出し装置を動かすハンドルが硬くなったそうで何かに当たっているようだ。左上の写真はECLを固定する金具。物差しを当てているところの段差が面一になるまで押し込むのだが、あとまだ20mm弱ある。
最初は右上の写真のようなECL側面を這っているARICHのケーブルの類が膨らんで当たっていると思っていたのだが、そうではないようだ。
一番怪しいのは冷却水のステンレス配管だということで、怪しい部分にファイバースコープを取り付けて試して見たところ見事に当たっていた。左下の写真の中央に写っている銀のパイプが干渉しているパイプで、その右横にある黒い管がファイバースコープ。右下の写真は配管がBarrel カロリメターの容器に当たったときの写真。
その後、配管の処理をして配管は当たらなくなったのだが、まだ、10mmくらいまで近づいたところで何かに当たる。結局原因はわからないまま時間切れ。月曜日には押し込んで測量したいので仕方なく週末働くことになった。

前方エンドキャップ 位置調整

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今日はまず、引き出した位置での位置調整。あまり押し込んでしまうと調整がやりにくいのと、ずれていると当たってしまうものがあるかもしれないので、あらかじめ調整しておく。
取り付けたターゲットスティッカーがなるべくたくさん見えるところを探して、測量器はQCSの船の上に設置した。一応、基準点が四つと下を除く6つのターゲット全てが覗ける。
調整は思ったよりうまく行って午前中におよそ狙ってた精度(1mmより十分良い)に置けた(気がする)。
午後になって、ECLを前進させていく。ケーブルなどが気になるがそれらはかわし順調に押し込んで行ったのだが、途中でハンドルが重くなったのでそこで停止。調べてみると、内側にあるCO2冷却の箱が干渉していた。
後15cm程前進できるのだが、仕方ないのでそこで固定し、再度位置調整。
一応これで、このまま押し込む自信もついたので、今日の位置調整はこれで終わり。
余った時間でエンドキャップをBelle2に固定するための金具を取り付ける。ステンレスの塊で重いのでクレーンで吊っての作業。二個つけたところで終了。
明日は、隙間を気にする人に来てもらって、最後までエンドキャップを押し込む。うまく行けば、その場で位置の確認と再調整。その後一旦引き出して金具の取り付け。

前方エンドキャップ引き出し装置に取り付け

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今日はいよいよ引き出し装置へエンドキャップを移動する。
一度吊り始めると終われないので、さっさと朝から吊り具を準備して作業開始。一段目は吊り治具をECLに取り付けて、荷重を移し、Endcapを起立治具から外した所の写真。この外れたところで既に11時を越えている。思ったよりより時間がかかっている。
二段目左はECLとARICHを吊り下げた状態を正面から撮ったもの。見えているのはARICHの表面。
その後 Belleの方に移動する際にクレーンの揚程が足りず、一旦引換してチェインブロックを巻き直すというロスがあったが何とか Belleの方に持ってきたときの写真が二段目右。この時既に12時。予定よりだいぶ遅い。
正しい向きにして、Belleの方に近づけていくとき、Belle側から撮ってみた写真が三段目左。
その後引き出し装置に取り付けるのだが、昔取り外したときと同じようにARICHの前面をBelleに押し付けるような感じでようやく配管などをかわすことが出来る(三段目右)。この日のために引き出し装置を改造したのだが、おかげで少しは楽にできた気がする。少なくとも取り外した時のような絶望的な感じは無かったので良かった。
後は、慎重にクレーンとチェインブロックを使って位置合わせして、ネジ留め。四段目左は最初のボルトを入れたところ。ボルトを入れるところは、荷重もかかってないので特に問題ない。ボルトを締めたのが大体12:30。
この後、吊り具を外すのときにまた荷重の移動があるのでそれに時間がかかり、結局吊り治具が外れたのが13:20頃。治具を戻して、一息つける状態になったのは14:00少し前だった。
現場は、その後足場組みをして、 ARICH のケーブルの養生が行われている。
明日は、測量と位置調整。ここからが面倒な作業。
プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと
中村円眞堂@instagram

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