物理セミナー LEPSとNTA

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今週はなぜか二日続けて物理セミナーがあった、象の卵Belle回転EASIROCボードも気になっていたが聞きに行ってきた。
一つ目はLEPSの実験結果で、ペンタクォークの新しい結果。2002-2003年にかけてのデータで5sigmaで見つかったと主張していたペンタクォークだが、他実験からの追証は得られていなかったと記憶している。
で、2006-2007にかけてほぼ同じセットアップを使って2.6倍の統計を貯めて再実験したその結果の発表。
私は5分ほど遅れて行ったのだが座るところが無いくらい人が来ていて驚いた。
結果だが、バイアスを避けるためにまったく同じ解析を施すとピークは現れなかったとのこと。で、より深く解析していくと、neutronと反応したときとprotonと反応したときで分布が違い、neutronと反応したときのみ取り出すと前回と同じところにピークが出現するとのこと。どうして、今回と前回でneutron/proton反応の数が違うのかはよくわからなかったが、ちゃんと neutron のみを選べば、実験結果は再現するようだ。
で、今、LEPS2と言う実験を準備しているそうだ。

もう一つはNTA(Neutrino Telescope Array)という実験の話で、超高エネルギー宇宙線(UHE)ニュートリノを検出しようという実験。ハワイ島で行われているAshraという実験をスケールアップした実験。同種の実験だと南極で行われているIceCubeというのがある。これは、1km立方の有感体積があるので1Gton級なわけだが、NTAはIceCubeを物差しにすると100倍の感度があるので100Gton級の実験になるそうだ。
原理としては、宇宙線タウニュートリノがマウナケア火山(の岩)でcharged current反応してconvertしたtauが起こすエアシャワーを地上に置いた望遠鏡で立体観測するというもの。
狙うニュートリノのエネルギーはPeV-EeV程度でGRBから飛来することが予測されているらしい。
UHEニュートリノのエネルギーは残念ながら測れないのだが、方向の精度は非常に良いので、飛来した方角にGRBがあればUHE neutrinoの起源が分かるというのが売り。
話してくれた方はかつてOPALにいた人で、Ashra実験の光検出器の話を測定器開発室でやってもらったことがある。この検出器は電気回路を使わずに光の到達を遅延させてトリガーを作るとか非常にユニークで凝った検出器。検出器の話は来週別のセミナーがあるそうなのだが私は出張していて聞けない。

回転作業 持ち上げ準備完了

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ここ数日、この季節の恒例行事であるところの科研費の書類を書いていて、象の卵と格闘していたので今ひとつ作業を見に行けてなかったのだが、今日午後行くと既に作業員の姿は無くどうも持ち上げの準備は整ったようだ。
左上は時間のかかっていた地震対策で二枚のずれ防止板でBelleの動きを拘束している。右上と左下は台車の両脇に積み上げられたサドルでBelleが持ち上がった後に挿入する分もちゃんと用意されている。準備万端という感じ。
聞くと持ち上げ作業は明日の朝からだそうで、最初は台車のジャッキを一番上まであげて固定し、サドルをかさ上げすることになる。
帰ろうとエレベーターの方に歩いていくと見慣れないラジカセを見つけた。警報装置にでもつないであるのかと思ったが線はつながっていない。そう思って蓋を開けるとやはり『ラジオ体操第一』だった。私はいつも朝寝坊してくるので気づかなかったが作業前にラジオ体操をしているようだ。

チェインマスター

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自転車を車で運んだりするとき、ホイールを外すとチェインがすぐ外れてしまう。輪行のときはエンド金具を取り付けるのだが、チェインを外れないようにするには軸を一旦外してチェインを通す必要があり面倒。
で、買ってみたのがChainMaster(チェーンマスター)という商品。輪行バックのOstrichが輸入販売しているようで、amazonで1600円くらい。
中身はプラスティックの板2枚とパイプ。板二枚を重ねるとチェインをはめる溝が出来る。これにパイプをつけて、クイックでとめれば、エンド幅を保護しながらチェインを固定できる。車で運ぶときとかは単にチェインフックとして使えればいいのでそういうときはパイプはつけずに付属の金具でディレイラー側に取り付ける。
さっそく試してみたが、ちゃんとチェインは固定されて目的は達成されそうだ。

回転作業 地震対策

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回転作業は粛々と続いている。
もう、Belleとエレキハットはメカニカルには切り離されている。写真左上は連結部分で、既に棒が取り外されている。現在は台車と台車の間に台車を取り外している間Belleを支えることになるサドルをいれているところ。写真右上がそうで、レールの上に鉄板を置いてその上に10cmくらいの高さのサンドルを重ねてネジ止めする。Belleをジャッキアップしたらライナーを入れて高さ調整することになる。
もう一つ行われている作業は地震対策。地震が起きてもBelleがレールに乗っていると動いてくれるのだが。サドルやジャッキにのせてしまうと動けなくなる。写真のサドルが倒れてしまうくらい揺れるとBelleが危ないので、動きを拘束する。それには、ロールイン位置でBelleを固定するためのピンが入っている脚を囲ってしまって稼働範囲を狭める。でそのための鉄板の加工をやっている(左下)。右下は既に設置された、Z軸方向(写真の左右)の板と、加工されるのを待っているX軸方向(レールの向き)板。
全体に作業は遅れているそうでジャッキアップは週後半になるとのこと。

CycleOps PowerCal (2) タイムトライアル

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CycleOpsのPowerCalは出力推定機能付き心拍計としてずっと使っている。実際パワーメーターとしてはどんなものなのか少し前にやったタイムトライアルにpowercalをつけて参加したときの結果が図。
一応、教科書を参考に、タイムトライアル前にアップをやって一度は心拍をあげておいた。
結果いつもと同程度のタイムで平均速度が29km/h、平均心拍数が191。平均出力は303Wとなる。教科書ではこれを1.05で割るとFTPなので288Wとかいうことになる。もちろんこれは overestimate で平均出力300Wあったら平均時速35km/hくらい出るはずだ。
今回の条件を巡航出力計算サイトで計算してみると平均出力が160Wくらいになる。レベルゲージだと問題外と出てしまって悲しいがこんなもんだと思う。と言うわけで一点での比較だが、Powercalの表示を半分にすれば大体の出力が得られることになる。乖離が激しいが、私の心臓が一般の人より速く打ってしまうので仕方ない。Powercalは心拍数とその変化量しか測っていないわけで、例えば長い時間一定の心拍数なら、心拍数から一意に出力を推定せざるを得ない。タイムトライアルだとまさにそういう条件で右側のグラフを見てわかるとおり、190くらいの心拍数のときは280Wくらいになるようだ。サンプルが私だけなので想像の域を越えていないが、機会があったら別の人につけてもらって試してみよう。
と言うわけでPowercalは出力推定機なので、本物の出力計を持っていてcalibrate出来る人か、標準的な心臓を持っている人でないと正しい値は出ないと想像する。

テストスタンド 発送

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ECLで今年度買う100枚分のBarrel読み出しボードは韓国で生産される。で、日本に送る前に現地で簡単な検査をすることになっているのだが、そのテストスタンドはKEKでテストしていた。
ボードの方の生産はそろそろ部品の調達が終わっているころで、順調に行けば最初にテストされるボードが12月の初めにできる予定。それに間に合うように韓国の大学にテストスタンドを移設するのだがその荷物を送った。
送るのはVMEクレートと測定に使うボードの類、ボードにつなぐダミーのプリアンプ基板16個と電源等。

やってみて分かったのは国外に正しく物品を送るのはかなり面倒だということ。
まず、KEK側の手続きとして物品の移動の申請。今回備品はクレートだけだったのでそれの移動申請を管財にする。所外使用、貸与、譲渡と区別があったりして面倒だが今回は古いクレートだし、テストが終わるころには必要無くなるので韓国の大学に譲渡することにした。このための譲渡依頼の手紙を先方に書いてもらい(こちらからあげると持ちかけることは出来ないシステムのようだ)、申請書とともに管財に提出する。
もう一つ極悪なのは輸出申請でこれは研究(非)協力課にする。物品のリストをだすと、安全性の確認が必要だと指摘してくるので、規制品目比該当証明と言うのを一つずつとらないといけない羽目になる。とりあえず電気回路的な物は全部とれと研究(反)協力課にいわれるので、クレートを買った会社、Collectorを買った会社、電源の会社などに一つずつメイルを書いて非該当証明を作ってもらう。何も知らないとここで書類が揃うまで発送が遅れることになる。その書類を揃えて申請を出すと、許可証が交付される。体裁さえ整っていれば特に問題はない。Practicalにはこの輸出許可はとらなくても輸出できるので、手続きが面倒だと誰も申請しなくなるよと言ってみたがどうなるものでもない。
次は運送屋の手配。最初は郵便局のEMSか国際航空小包で送ろうと思っていたのだが、9U VME crateは箱に詰めると大きすぎて送れないことがわかり、Fedexにすることにした。Fedexだと150?kgまでは普通に送れる。料金は重さか大きさのどちらかで決まり、今回は大きさで決まったようだ。多分8万円くらい。
まずは物理事務にいって素核研のアカウント番号をきき、ラベルをもらってくる。次にFedexのwebからinvoiceのテンプレートをダウンロードして記入する。荷物の内容を一つずつ書かないといけないのでかなり面倒。それぞれの重さも書かされるのでやむなく一度開梱して計り直す。書類が整ったら、ようやくFedexにアポイントをとって引き取りにきてもらい、書類と荷物チェックに通ったらようやく発送が完了。税関を無事通過出来れば1週間もかからずに届くだろう。後は、回ってくる請求書がうまく処理できるかだが、それはしばらく先の話。
要領はつかめたので次はもう少しうまくやれると思うが、正直言ってもう二度としたくない。

回転作業 2日目 資材搬入

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今日から真の作業開始。下請け(と孫請け)の人が来て資材の搬入。
搬入口から下ろしていた(左)のは、Belleの台車を外した後に代わりにBelleを支える100tジャッキと取り外し作業中に台車と台車の間に設置してBelleを支えるサンドルと呼ばれる鉄の構造物、あと、隙間をうめるライナー。全部鉄なので重そうだ。
(webによるとサンドルはSaddleの事らしいのだが、英語としては正しいのだろうか?)
取り外される予定の台車の方にはO-1とかN-4とかかかれたラベルが張られた。Oは大穂でNは日光のことか。また台座には水平が分かるようにターゲットがはられていた。作業は続く

回転 振動センサー取り付け

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予定より二日遅れて今日から回転作業が開始。今日は作業中のBelleの振動をモニターする装置の取り付け。
以前下見に来られたときに考えて、振動して困るのはソレノイドの内側の検出器なのでソレノイドあたりに取り付けようと言っていたのだが、Endyokeを閉めることをまったく考えていかった。作業中はEndyokeを閉じておくことが多いのだが、そうすると、ソレノイドには触れない。間抜けだ。
しょうがないので、Barrel Yokeの両側のエンドフランジ上部に一個ずつ取り付けることにした。写真左上は日光側だが、ヘリウム容器の左下のオレンジ色の部分がBarrel Yokeのフランジ。大穂側はECLのクレートにアクセスするための足場があるのでつけるのに苦労する(右上)。写真左下は設置された加速度センサーで両面テープでYokeに張り付けてある。これをPCに繋いでソフトウェアでモニターする。0.01G以上の振動を観測するとPCに接続されたAC電源に通電され、パトライトが光る。単に100VAC電源に通電されるだけなのでそこにブザーをつけて鳴らすことも可能。警報を鳴らすだけでなく、10分毎に加速度の最大値を記録するようになっているそうだ。
明日は、もう少し人が来て、作業に使う資材の搬入が始まる。

Analog Devices ADC 評価キット

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Linear Technology のADCに続いてEASIROCボードにのせるADC選定のための評価キット、と32chマルチプレクサー。
ADCはAD7795というもので、6ch 16bit delta-sigma ADCのチップ、それにコントロールするUSB interfaceがついている。Digikeyで6千円と少し。チップ自体は1000円以下のものだ。
これも、測定レートは低いが高精度であるのが特徴。LTの物との違いは、inputにアンプがついていて、bufferモードにすると input のインピーダンスが高くなる。EASIROCについているHV調整用のDACはほとんど電流を供給できないのでインピーダンスが高くないと電圧が測れない。おそらくGOhm位必要だと思われるのでLTの物を使うには前にbufferアンプをつけないといけないのだがこれだといらないかもしれない。あと、EASIROCを二つのせる場合はDACの電圧計も二つ必要なので合計5chいることになるが、こっちだと使える。というわけでうまく行けばこれが本命。
32chマルチプレクサは評価キットは無いので買ったのは表面実装のチップ。私は表面実装のICに信号線をハンダ付けする気合は無いのだが、数本くらいなら気合で何とかすると豪語する人がいるので買ってみた。
EASIROCのDAC->Multiplexer->AD7995と繋いでDACの電圧が測れれば成功だ。
これらの試験は阪大の学生さんが帰ってくる来週以降に行う予定。

測定器開発室ミーティング

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測定器開発室のミーティングで光センサーグループについてレビューするので出席せよとの指令。
今年2月以降の測定器開発室活動についての報告をする。おもには現在開発中のEASIROCを使ったボードの話で、どういうボードにしようとしているかとか、パーツ選択の様子などを開発してくれている阪大の学生さんが話してくれる。ざっくばらんにいろいろな意見をいただいたのだが、いくつか気になることがあった。
EASIROC基板の読み出し速度はEASIROC自体が決めている(律速している)らしいのだが、それは、おそらく、32個のSCAからmultiplexしてADCに出力するのにかかる時間だと思われ、それが、60us位かかっている。ここが、あまり速くない理由は何なのかという質問で、確かLALの人に昔聞いた気もするが覚えていない。外付けのADCは速い物がいくらでもあるので、ここが速くなるならもう少し読み出し速度はあげられることになる。
もう一つはボード一枚あたりのチャンネル数で、EASIROC一個あたり32chなので、あまり良く考えずに32chにしてしまったのだが、EASIROCを2個のせて64chにすることはもちろん可能。FPGAやケース、電源など共通部分は結構あるので、確かに32chより64chの方がチャンネルあたりのコストは下がる。しかし、32chより少ない数しか使わない人にとってはコストは上がるわけでちょっと考えどころ。一度、皆さんの意見を聞いてみたいところだ。
EASIROCに内蔵されている、電圧調整用のDACが壊れ安い件について、いっそ、DAC を外につければ良いのでは?という意見もいただいてこれももっともで、そういう都合のいいDACがあるのかも調べてみよう。
ボード以外についてはレーザー関連の報告、国内外の研究会の計画などを相談して時間切れ。
次のレビュー時にはEASIROCボードは発注されている予定。

見学対応 全国都道府県在京文教担当者連絡協議会

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今日の見学は表題にあるいささかややこしい名前の団体の方々約20名。どういう団体なのか詳しくは聞かなかったのだが、どうやら文科省の人らしい事だけはわかった。約半数は女性で、文科省の職員はKEKの教員とは違い、正しい男女比で構成されていることが分かる。
見学時間が30分なので、急ぎ目で展示ホールを説明し、筑波に移動、F1パネルで実験方法をこれも簡単に説明した後、B1回廊へ。回転準備でEnd Yokeが閉じてしまっているので景色が良くないのは残念。説明しながら一周して地上へ戻ると既に予定の時間を少しオーバーしていた。やはり30分は短すぎる。

ラーメン 龍介 土浦

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龍介は土浦永国の354沿いにわりと最近できたラーメン屋。龍神麺の系列ということで土浦方面に行く用事があったときに行ってみた。
店の内装とか、ジャズがかかっている所とかは活龍と似ている。この店は鶏がメインだそうで、食べたのは純鶏そばという名のラーメンとつけそばという名のつけ麺。純鶏そばが700円で大盛は+100円、つけそばは780円だが、200gから400gまで同価格。活龍のつけ麺ととんこつ醤油みたいなものか。
一杯分に鶏ガラを三羽分使っているそうで、白濁した濃厚なスープが特徴。
つけそばの方は魚介とませてあるので活龍のとんこつをとりがらにかえたようなもの。魚介の味も味付けも濃いので、麺も活龍と同じということもあって、活龍とほとんど同じ印象を受ける。とりって言われなければわからないかもしれない。純鶏そばの方は麺も細めで、スープも『純』とつくだけあってとりの味がするが、塩の味付けも濃いので、かなり塩辛く食べ進めるのがつらい。味もくどすぎて出来合いの鶏スープ見たいな感じになってしまっている。味のつけ過ぎは具も同じで、チャーシュー代わりの煮た鳥肉は味付けが強烈でこれも、スーパーで売っているつまみみたいになっているし、煮玉子も強烈な塩辛さで水無しには食べられないという感じ。ちょっと、店主の舌が塩分慣れしすぎているのだろう。
まとめると、つけ麺は活龍とそっくりで鶏はあまり感じない。汁そばの方は鶏らしい味だが、味付け、塩分が濃すぎてつらい。というところ。鶏のラーメンはあまり近所に無いので貴重だが、もう少し味付けを何とかしていただかないときびしい。

Linear Technology DAC/ADC 評価キット

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開発中のEASIROCボードにのせるDC電源は決まったのだが、そのDC電源にコントロール電圧を与えるDACと、電圧、電流、温度等をモニターするためのADCの選定をやっている。
EASIROCボードに載せることにしたLT3482というDC電源はコントロールピンに0-1.2Vを加えると出力が0-80Vのように変わっていく。EASIROCにはチャンネルごとに8bitのDACがついていて5V程度は精密に調整できるので、LT3482は0-80Vまで例えば1V刻みくらいで制御できれば良い。だとするとDACは7bitもあれば充分なのだが、コントロール電圧自体は4桁くらいでは安定しておいてほしいと思うと12bit位のものがいいだろうということでLTC2630という12bitのDACを候補にあげた。チップ自体非常に安いのでわざわざresolutionの低いものを使う必要もない。
ADCの用途は4つあって、一つは温度モニター。MPPCは温度でBreakdown電圧が変わり、Gain等に影響が出ることが知られているのでセンサー付近に温度計を置くことが望ましい。ということで、ボードには温度計用のコネクタをつけてその出力をADCで測ることにする。DC電源関係ではLT3482に電流モニターがついているのでそれをモニターするのと、出力電圧自体も抵抗分割か何かで測れるようにしたい。これで3チャンネル。もう一つはMPPC各チャンネルのDACの出力で、32ch ADC つけるのは面倒なので32ch マルチプレクサを通してADCに入力する。これで合計4チャンネル。
チップの選択だが、高精度だが速い必要は無いという用途向け(電圧計とか)のシグマデルタ型のADCがあって LT2492というのを選んでみた。
写真はLTC2630とLT2492の評価ボードとそれをコントロールするボード。それぞれ5000円位。コントロールするボードにはUSB インターフェイスと PIC などがついていて、DAC/ADC の設定を変えることが出来る。今後、LT3482のボードにDACを繋いで、電圧を変えてみたり、ADCに温度計などを繋いでみて想定している動作をするか確かめることになる。これら以外にもAnalog DevicesのADC/DACの評価ボードも頼んでいるのだが、まだ届いていない。

フランスパンを焼く

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パン焼き器を買ったのでさっそくフランスパンを焼いてみる。
本のレシピをスケールして、小麦粉250gに塩5g、水160cc、ドライイースト3gでやってみる。パン焼き器でこねた後、オーブンの発酵機能(30度)で一次発酵前半。バンチングした後冷蔵庫に入れて残りの一次発酵をさせておく。
夕食を作る前に冷蔵庫から出して、二つに切り分け、整形、第二発酵したのが左上。想像より生地が柔らかいのは、水が多すぎたのか? 箸にさしたカミソリの刃でクープを入れて、270度に予熱して霧を吹いたオーブンに入れ、10分後230度に下げて合計30分焼く。第一作目は今ひとつクープが開かなかった(右上)。
第二作目は少し水を少なめ(150cc)にしたが生地の感じはあまり変わらなかった。クープは少し長めに切ってみたのが良かったのか、少しは開いてくれたが、まだ、うまくいかない。また、外の茶色いところは良いのだが、白い部分のきめが細かすぎるというか、大きな気泡がないのが良くない。これは二次発酵がうまくいってないという事か。上下面と側面の焼け具合が違うのも不満だがこれはコンベクションじゃないオーブンのせいだと思われる。
うまいパンにありつくには、もう少し修行がいりそうだ。

パン焼き器 SIROCA SHB-315

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私は料理をしたときに(フランス)パンを買うことが多いのだが、つくばはパンの街を標榜している割にはフランスパン好きには冷たいようで、案外フランスパンを買うのは難しい。というのも、この辺ではフランスパンは11時ごろにならないと店にでないことになっているようで、朝買うのは無理。かつ、パン屋がしまるのも早いので、平日はほとんど買えないし、仕方なく、週末に(時間が合わないので)わざわざフランスパンを買いに出かけることになってしまう。
じゃあ、自分で焼いてしまえばいいじゃないかということで、ちょろくフランスパンを焼く方法を考えたのが、こねるところは(めんどくさいので)機械にやってもらおうということ。で、こねる専用機を探して見たところあまり無くて、仕方なくパン焼き器、いわゆるホームベーカリーを買った。
選択肢としては、パン生地を作る独立コースがあることが最低条件で、焼く機能はどうせ使わないし、後はadditionalな機能を見て、SIROCAというあまり聞かないメーカーのSHB-315というパン焼き器を買った。amazonで6500円。
見た目は大きめの炊飯器くらいで、蓋を開けると小さなパンの容器がある。一度にこねられる粉の量は350g位。これで、小麦粉のみで作るいわゆるフランスパンとライ麦や全粒粉を混ぜたパンドカンパーニュを作るのが目標。
材料は近所の輸入食材の店と、Webで。小麦粉はフランスパン専用のリスドォルというのを買ってみた。写真右下はこねている所で、約15分くらいこねると発酵前のパン生地が出来上がる。ここで、パン焼き器はお役ご免。こんな具合にこねるだけに使っている人は少数派だろう。

フォークリフト教習 (2)

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フォークリフトの教習の後半。
教習は法令によって実技を28時間しないといけないことになっていて、うち4時間は車の免許を持っていると免除になるので、24時間。これ+試験を3日でやらないといけないので朝8:15-夕方18:00まで使って一日8.5時間もやることになり、結構疲れる。教習の人数も決まっていて一クラス10人以下だそうで、今回はラッキーなことに12人ということで一クラス6人となって、たくさん乗ることが出来た。
3日目からは荷役が始まって、コース上に設置された台上のパレットに置かれた1tの荷物を取り扱う。
まず、フォークを水平にして、パレットの高さまで上げフォークを突き刺し(完全には刺さらない)、一度5-10cmあげて一旦手前に少しだけ引き出す。そして、フォークを根元まで差し直して手前に引き出し、フォークを下げて運転位置にし、荷を積んだときの逆順で元に戻す。
水平に設定したフォークをあげて荷物を持ち上げると、少し傾くので、再び水平にするという作業を繰り返すのだが、この、水平にするというのが結構難しい。クレーン教習のときも感じたが、私には空間を3次元的に認識する能力が欠如しているので、フォークが水平なのかどうかが分からない。教習では目印を用意してくれているので何とか合わせられるのだが、本当の作業ではそうはいかない。そう思ってまずは、目印に頼らず自分の目視で合わせ、それからおもむろに目印を確認するのだが、見事に合わない。試験には水平が出ているかどうかという項目があるのでしかたなく目印で合わせるのだが、おかげで人より時間がかかってしまう。
教習も最終段階に入ると試験のコースをひたすら練習するのだが、速い人が4分くらいで出来る作業が、私は6分以上かかる。8分半以内だと減点がないので急がなかったのもあるがそれにしても遅い。普通の人は水平だしの作業が一瞬で終わってしまうからで、本当に情けない。
最終日の最後は実技試験で、たっぷり練習できたので、まったく問題なくこなし、全員合格、無事修了証をもらうことが出来た。
これで、倉庫の荷物の出し入れも出きるようになった。

ぐじ

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ぐじは京都以外のところでは甘鯛(あまだい)と呼ばれれてあまり売られていない魚だが、京都では非常に高級な魚でいいものはひどく高い。先日、帰りに閉店間際のスーパーによると売っていたのでつい買ってしまった。780円は安いと思う。関東の人は見慣れないためだと思うが結構売れ残っていた。
さっそく二枚におろして半分は刺身に、骨のある方の身は塩焼きに、頭は吸い物にしてみた。ぐじは身が結構柔らかいので、あまり刺身にしないと思うのだが、生で食べると身の甘さがよくわかってとてもおいしい。ぐじを焼くときはなぜかウロコをおとさないのだが、身が柔らかすぎてうまくやけないのか、ウロコも柔らかいので焼いてそのまま食べるのがおいしいのかよく分からない。とりあえず、焼けばウロコも食べられる。
吸い物は頭で出汁をとって刺身と塩焼きとともに楽しみ、最後に、塩焼きの骨も加えて、味わい尽くす。
一匹食べ尽くして780円の価値はあったと思う。

回転準備作業 (3)

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22日からBelleの台車を取り外す作業が始まるのだが、そのとき、Belleのみ最大15cm持ち上がる。このときエレキハットはそのままなので両者を繋ぐようなものは外さないといけない。乾燥空気、冷却水等の配管はエレキハットからBelleへと張ってあるので、その配管を切る工事が行われていた。ECLの乾燥空気の配管は今もBarrelに空気を送るため使っているのですぐつないでくれるのだが一応作業を見にこいということ。
朝行くとちょうどECLの配管をきるところだった。銅のパイプの場合、作業自体は大したこと無くて、パイプカッターで切って、折り曲げた後、用意しておいたシンフレックスチューブを間に繋いでおしまい。
たくさん並んでいた配管はすべて切られて、ゴミが入らないようカバーがかけられている。
この後、再度繋ぎ易いようにパネルをつける作業が行われる。

物理セミナー Fermiophobic Higgs search@CDF

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昨日あった物理セミナー。
セミナー係が二人とも都合悪くなったとかで、急遽チェアを頼まれた。観客はひどく少なくて最初は二人だけだった。アナウンスをして何とか6人集まった。ちょっと、トピックが旬を外している感があるのでしかたないとはいえ少し申し訳ない。
話をしてくれたのは大阪市大のD2の学生さんでCDFでの Same sign dilepton をつかった Higgs search の話。私がセミナー係をやっていたときには学生からの依頼は受けなかったので、学生でセミナーをやったのはえらく久しぶりだと思われる。まあ、たいしたもんだ。
Higgs にはいろいろとあって、type I Higgs doublet モデルは二つのヒッグスが fermion と boson それぞれに couple するようになっている。このように fermion に couple しない Higgs を fermiophobic(Fermion恐怖症) Higgs というのだがこいつは fermion に崩壊できないので仕方なくWに崩壊する。CDFではWHの随伴生成されるので終状態にWが3つ、うち二つは当然同符号なのでこれらがleptonに壊れると同符号のHigh pt leptonが終状態に現れ、backgroundが非常に少なくなる。
解析自体は今はやりのMultivariate analysis (BDT) というのを使っているくらいで大して目新しいことはない。CDF全データを使った解析で、Fermiophobic Higgs に対する limit は SM Higgs に Fermiophobic な仮定をした場合110GeV Higgsに対して4.4倍までいったそうだ。学生さんはご存じなかったようだが、LEP2でも同じsearchはなされていて108 GeVくらいまでexcludeされている。
もっとも、LHCで見つかったHiggsはtopのloopで生成されているので、LHCで見つかったHiggs が Fermiophobic では無いことは明らか。では、どういう理論なら fermion とカップルしないHiggs的なものを探す意味があるのかという質問には答えはなかった。まあ、D論にするつもりならその辺は押さえといた方がいいだろう。

フォークリフト教習 (1)

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物理屋の仕事には重量物を扱うことが多くて、重いものを運んだりする度に人を雇うのが面倒なので昨年頑張ってクレーン玉掛けの資格をとった。その甲斐あって簡単には運べないものでも人手を借りずに運べるようになった
クレーンと玉掛けを出来るとホール内の移動とか、ホールからホールのように両側にクレーンがあるところには何とか荷物を運べるのだが、それ以外のところにものを運べないことにすぐ気づかされた。具体的には倉庫。Belleの短期的に不要になったものは筑波実験棟のすぐ側にあるテントハウスに運ぶのだがそこにはクレーンは無いので持っていけても下ろせない。業者の人はフォークリフトを使うのだがこれを使うのには資格がいる。というわけで、今度はフォークリフトの資格をとりにかすみがうら市にある教習所に通っている。
フォークの資格は普通免許を持っていると31時間の教習でとれるので、全4日のコースになっている。この週末はその前半。
初日は学科で、フォークの構造など、フォークリフト自身に関する事、力学、法令合わせて7時間の講義を受け、最後に学科試験。簡単なので真面目に聞いていればまず落ちることはない。この時受けた11人全員合格。例によって力学のテキストや試験問題には不適切なものもあったのだが気にしないことにする。
2日目から実技訓練で一日8時間。点検から始まって、フォークの上げ下げ、前進後退、方向転換など走行に関することは一通り終わった。フォークは前輪駆動、後輪操舵なので、車とは反対の挙動を示し、ステアすると前進のときには外輪差を生じ、後退のときには外輪差を生じる。よって車とは逆で、前進して曲がるときには前輪をギリギリまで寄せてからステアし、後退時には車体が半分位出てからステアすることになる。ハンドルの切り増しも車と逆なので、運転が難しい。何とか、操作は出来ているが一緒に受けている中ではへたくそな部類だ。
次回(3日め)からはフォークを使って荷の上げ下げする作業が入る。基本的に教習は実技試験のコースにしたがってやるので、今回やった走行の前半で荷を上げ、持ったまま走って、最後に荷を下ろしてスタート地点に戻ることになる。
うまくいけば来週にはフォークを運転出来るようになっているはずだ。

回転準備作業 (2)

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私がいない土曜日に作業が行われて Endyoke が閉じた。この状態のまま22日からの台車の取り外しを待つ。
台車の取り外しかただが、まず、一旦 Belle を台車についたジャッキで10cm程持ち上げて馬をはさんで固定する。後は一台ずつジャッキを下げて写真の手前側に引き出す。取り出された台車の代わりには100tジャッキをはさんでおく。
架台の鉄骨の一部が外されているのは引き出した台車をクレーンで運び出すため。
台車が取り外された後、再びヨークをあけるのか閉じておくのかは未定だが、中を見たい人がどうやらいるようなのであけることになりそうだ。
残りの準備作業は Belle とエレキハットをまたいで配管されている、冷却や空気ガスの配管の切断作業。そちらは今日から始まっているはずだ。

OPO laser UV 調整

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先週はMPPC用EASIROCボードで学生さんが来ていたのだが、今週は測定器開発室の可変波長レーザー施設を使いたいという事で奈良から学生さんが来ていた(右上)。
やりたいことはAPDの紫外領域の感度の測定で、310nmの光を読むために窓材を改良してもらったAPDを調べたいそうだ。Laserは一応210nmまで出ることになっているのだが、その領域は調整のときにだしたきりで使っていないので、まずはちゃんとレーザーが出るかの確認と調整から。
我々のレーザーは355nm以上は連続的に変えられるのだがそれ以下は一度設定の切り替えが必要で少し面倒な事になっている。具体的にはレーザーの出口にフィルターを取り付ける。写真左上のレーザーの出口についている円筒状のものを取り付ける。あと、調整のときから問題としてわかっていたのは光が混ざることで、紫外線を出すと赤い光が微妙に混ざる。それを分離するためのフィルターが円筒状のもの。で、光の波長分布を調べるために分光器にかける。顕微鏡にいっている光ファイバーを外してきて、分光器のファイバーにアダプターで取り付け(左下)、とってみた分光結果が右下。310nmのところに綺麗にピークが立っている。
パワーメーターの値はひどく低く、500nmの1/1000位しか出ていない(1uJ程度)が、強い光が必要なわけではないので良とする。
これで一応310nmの光が出ているのを確認したので、ファイバーを顕微鏡に戻し Reference のPMTでデータをとってちゃんとレーザーが使えることを確認できた。
次にくるときにはAPD一式を持ってきてもらえればご希望の測定は出来ると思う。

回転打ち合わせと準備作業

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Belleの回転作業まで20日程になって、今日も直前の打ち合わせ。元請け、下請け、測量など14人、KEK側6人の大ミーティングになってしまった。
最初の作業は台車の取り外しで、その詳細の打ち合わせと回転作業をするときの測量の話など打ち合わせたが、もっとも時間がかかったのは台車を取り外しているときや回転作業をしているときの地震対策。震災のときは0.3G位かかったそうで、目安としてはその0.3Gに耐えられる程度に固定するということで、固定のしかたなどの議論した。

筑波実験棟では回転作業の準備作業をやっている。台車を取り外すための空間をあけるために共通架台を後退させ、エンドヨークを閉める。基本的に Belle を動かすときにはエンドヨークは閉めることになっている。
回りに立っていた足場などを取り払って、床のボルトを外し、クレーンで吊るして後退。後退位置にあらかじめ穿ってあるボルト穴に留める。その後、架台の全部を吊るして運び出して今日の作業は終了。写真右下が後退させた位置。2m程後ろに下がっている。
明日は、エンドヨークを閉めるが私は立ち会えない。

確率予報のバイアス

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テレビとかに出てくる確率予報というのがある。確率予報で降水確率10%といえば、同じ予報が10回出たら一回雨(1mm以上)が降るということだ。しかし、どうも、予報の確率と実際に雨が降る確率があっていない気がする人は多いと思う。
気象庁は潔くてちゃんと降水確率予報の予報の結果を公表している。
図は、昨年9月から3ヶ月毎にまとめた確率予報と実際に雨の降った割合の相関図だが、見事に当たってないことが分かる。特に降水確率の低いときは乖離が激しくて、10%と予想されたときは1%位しか降っていないことが分かる。邪推だが、降水確率を高い目に予報しておけば安全サイドだと思っているのだろう。95%信頼度で予報した確率以下になるというような定義かもしれないがきっと違うだろう。何しろもう何年間もこの傾向は変わっていないからこういう結果になるように予報しているとしか思えない。
このグラフを読んでわかることは、10%の予報なら1%、20%なら5%、30%なら10%、40%なら25%、50%なら40%と読み替えろということだ。面倒なので正しい値になるようにしてくれた方がありがたいと思うのは私だけだろうか?

Belle2 Focused Review 2012

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Belle2 focused reviewというのがここ二日行われていた。
Focused reviewは毎年2月ごろやっている BPAC だけでは間があきすぎているというので焦点を絞ってreviewするという企画。今回も衝突点まわりとPID検出器にfocusされているので私の出番は無いのだが、全体の計画についての説明とか問題点とかいろいろ説明されるので出ておくと勉強になる。
全体のスケジュールに関しては、加速器、測定器双方非常に厳しくて、一番reasonableな運転開始スケジュールというのが最近決まって、加速器の運転は2014年度中に開始されるが、物理のデータを取り始められるのは2016年の秋ということになっている。Belle2のinstallationが2015年度初めからということで、それまでに ECL のupgradeは終わっていないといけないということ。
検出器に関しては、特にクリティカルな問題が報告されたということは無かったが、やはりTOPとDEPFETは難しそうだ。DEPFETセンサーはプロセスするのに2年かかるそうで、1.5年かかったところで問題が出たらどうするのだろうかとか素朴な疑問が沸いてしまう。SOIで上に上にとプロセスしていくので普通のシリコンセンサーとは複雑さの桁が違うという感じ。工程が92あってマスクの数が25だそうだ。必要なセンサーの数が少ないので、歩留りが30%でも大丈夫な数プロセスするらしいのだが、それだけ、失敗を見越してやるということなのだろう。
TOPのPMTの寿命問題は結局根本解決は見ていないのだが、電圧を下げて Gain を下げると photoelectron あたりの Output Chargeは減るのでその分相対的に寿命は伸びる(寿命がoutput chargedで決まっているので)。Study ではゲインを半分まで下げても許容できる程度の性能悪化だそうでとりあえず寿命は2倍程度になったと見ていいのだろう。
プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと
中村円眞堂@instagram

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