2013年を振り返る (2)

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私の仕事以外に何をやっているかというと『走』『登』『写』になる。

『走』の自転車は自転車に乗っているというのが恥ずかしいほどのへなちょこでどのくらいへなちょこかというと出力が200W弱しかないので平地を走っていると通学のママチャリに抜かれるし坂を登るとどんどん速い人に抜かれてしまう。しかし、何とかがんばって福島まで自転車で行くというのと筑波連山を縦走するという(普通の人にとってはなんでもない)目標は達成された。

『登』は山登りという言葉を使うほど大げさなものではなく、日帰りでいけるくらいの山を登るというものなのだが、大体一月に一度くらいは登りに行く(正確には連れていかれる)。
で、今年は生まれて初めて山小屋というのに泊まって白馬岳に登ったのだが、奇跡的に天気が良くて何とかなった。左中はそのときの写真で月が出ていたにもかかわらず天の川が見えた。
もうひとつは富士山でこれはいつかは登りたいと思っていたのでやっと念願がかなったという感じ。御来光さえあきらめれば5合目から4時間と少しなのでどうということはない。雲ひとつないというわけには行かなかったがなかなかの景色で写真に写った空の色が全然違う。

『写』の方は物欲に任せてやたらとカメラを買った気がする。メインのカメラをD600に換えたのだが、これはわが人生で車以外で最も高い買い物なんではないかと思う。D40からD600に換えてより良い写真が撮れるようになったかというと全くそんなことはないが、やはり高いだけあって写真を撮るという行為がよりやりやすくなったのは間違いない。もうひとつ、旅行に持っていくためにNikon1 V1を買ったのだが軽くて気に入っている。何しろボディーとレンズ二本で1kg無いのだから便利この上ない。操作性が最悪なのとセンサーサイズからくる高感度性能がよく無いのを割り切れば(かなりの割り切りだが)良いカメラだと思う。
というわけで普段はD600で、外に出ればN1V1で写真を撮りまくったのだが、私は基本的にRAW撮りなので現像のほうが追いつかない。年末の休みをほぼ使って整理したのだが10月分くらいまでしかいかなかった。あまり、考え無しに数撃って当てる戦法なのだがもはや破綻している感がある。
という訳で来年は買うほうは控えて撮ることに集中し、かつ、もう少し考えて撮るということを心がけたい。

2013年を振り返る (1)

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大晦日だ。
親の家でテレビには紅白歌合戦が映っているが基本退屈だ。で、あまり柄ではないのだが、今年一年を振り返ってみようと思う。まずは仕事編。

Belleでは、今年は最初の週に業者が乗り込んでほぼ3ヶ月ずっとBelleの回転をやっていた。基本的に日曜以外は土曜日祝日関係なくずっと作業がありそれを見て、当たり前だが、回転作業以外にも仕事はあるので、作業が終わってから別の仕事をして帰ることになり全く暇がなかった。おかげさまで無事終わり、私のBelle2向けの仕事の半分は終わった気分。
で、漢字一文字で現すと『回』あたりになるだろうか? 

Belleのもうひとつの仕事はECLのアップグレードでこちらはロシアの人が中心にやってくれているので私のcontributionはそれ程ではないが、今年、600枚くらい作る読み出しボードのうち100枚ほど届いた(写真中左)。ずいぶん昔から準備していたので今のところ問題はない。今、300枚くらい大量生産していてそれが年が明けたらどんどん届くことになっている。問題なければいいのだが。
という訳でこれは漢字で表せば『作』あたりか? 

Belle以外の活動では学生さんの活動のお手伝いというのは結構大事だと思っているのだが、私はKEKなので学生はいない。という訳で、ICEPPシンポジウムBelleのワークショップにはなるべく参加しているのだが、主催者の末席を汚している高エネルギー春の学校(写真中右)が第3回目を迎えられたのは大変喜ばしい。参加した学生さんへの評判も上々なのもうれしい限り。
漢字にたとえれば『学』か? 

実験物理屋としては測定器技術というのも忘れてはいけないという意味で続けている測定器開発室活動では、長らくやってきた汎用MPPCモジュール(写真左下)の開発が大阪大学の学生さんの大活躍でようやく完成した。ユーザーの皆さんの要望を可能な限り取り込んでやってきたので我ながら便利だと思うのだが、皆さんの反応も上々でたくさんの人から使ってみたいという話をうかがっている。残念なことにずっと一緒に開発をやってきたグループリーダーが転出してしまったので私が唯一のKEKメンバーになってしまった。このモジュールの感性を持ってグループは収束に向かっていくと思う。
漢字にたとえれば『結』か?

こういう、目に見える活動意外にも『日本最低の物理屋』を卒業するために色々やってきたのだが、今年もまた研究費は採択されず、応募したいくつかの求人にも落ちてしまった。もやはこれら落選数もかなりのものではないかと思う。写真右下は求人の面接と出張が重なってしまったためやむなく出張先からビデオで面接に参加したときの写真。これもあえなく落選。もはや、求人に応募しても相手にされなくなる歳になってきていて、もはや『日本最低の物理屋』からは脱出できないかもしれない。
まあ、漢字にたとえるとやはり今年も『落』となるだろう。

Nikon 1 V1 (6) マウントアダプター FT1

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今年の買い物の最後を締めくくったのは Nikon 1 V1 用の FマウントアダプターFT1。
望遠側も10-100mmをもっているので270mm相当までと十分なのだが、せっかくの小型センサーなので望遠側を伸ばすことを考えて買ってみた。ヤフオクで12000円とよく考えるとボディーと同じ値段だ。
実はボディーを買ったあと、最初のレンズを買う前に安物のアダプタを買ったのだが、すべてマニュアルで、ピント合わせのための拡大表示もできないので使いものにならない。
FT1だとAFSレンズだと普通にオートフォーカスが効くし、マニュアルでもCPUつきのレンズだとフォーカスエイドが出る。
組み合わせるレンズはほぼユニークで10-100mmより唯一長いVR55-200mm(左下)。200mmにすると、換算540mmとなり同僚の持っているSiGMA 50-500(DXで換算750mm)には負けるが、十分超望遠と言える。
とる対象もほぼユニークで富士山。右下は先日撮ったもので、トリミング無で縮小している。1/500だがVRが効くので手持ちでもいける。解像はレンズより空気のキレイさで決まっているので、天気のいい日を待つしかない。
このVR55-200mmを1600万画素のD5100につけると、N1V1の画素数で規格化すれば、sqrt(1600/1000)*1.5*200で380mm相当となる。もし解像するならN1V1の方が1.4倍高倍率ということになる。

見学対応 ウィンターサイエンスキャンプ

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今年最後の見学はKEKでやっているウィンターサイエンスキャンプに参加しておられる高校生の皆様約20人。
見学時間が40分とってあって、加速器の見学は別にあるということで実験の説明にそれなりの時間を使えるので、プロジェクターを使って実験のイントロをやる(左)。皆さんわざわざ自分からサイエンスキャンプに参加される方なので興味を持って聞いてくれてありがたい。
筑波実験棟の見学はヘルメット持参、放射線手続き済みということで、放射線管理区域外のB4に降りてBelleを間近で見てもらった。写真右はB1回廊からB4まで螺旋階段で降りているところ。B2まで螺旋階段で降りて、ガリレオのコースを通るのも考えたのだが、今回はこちら。
筑波の後は富士に加速器を見学に行くそうなのだが、正直順番が逆だ。加速器を見学した後、Belleに来た方が、逆よりずっと理解がしやすいと思う。ビームを作る装置、あるいは粒子を衝突させる装置の方が生成物を検出する道具より上流にあるので、その流れに沿って見学した方がよいはずだ。見学を企画する人にはぜひもう少し考えていただきたい。
サイエンスキャンプは今日が4日間の2日目だそうだ。せいぜいKEKを楽しんで帰っていほしい。

真空ピンセット

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EASIROCモジュールを作ったりしていると、たまに、ASICを取り扱うことがある。一個何万円もするICなのでなるべく触りたくないのだが、仕分けとかでどうしても触らないといけないことがある。
フランスにチップの製造元を訪問していたときに向こうのテクニシャンが専用工具で取り扱っていた記憶を頼りに探して見つけたのが、真空ピンセット、あるいは吸着ピンセット。
使い勝手など分からないので二種類買ってみた。両方ともホーザン製で、一つは注射器見たいな形をしていて、もう一つはペン型。二つで2000円くらい。ペン型の方が少し高い。注射器型はtrivialだが、ペン型はグリップがゴム製の空気室になっていて、握ると排気するのでその状態でチップのパッケージに先端を押し当ててグリップを離すと吸い付いて取り扱える。
写真右が使っているところで、持ち上げているのがEASIROC1というASIC。

EASIROC モジュール for Muon

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最近納品されたEASIROCモジュールの最終試作機のうち一台は、モニターを兼ねて、わりと至急に使いたいといっている実験グループの人に貸して使ってもらっている。
先日大阪で使い方を学習して帰られてしばらく基本機能のテストなどをしてくださっていたようで、その結果が出たというので、実験現場を見せてもらいに行ってきた。
場所はトリスタンではなくてKEKBコントロール棟の北側にある電子陽電子加速器実験準備棟というあまり馴染みのない建物(左上)で、そこでMuonグループの人がモジュールのテストをしている。机の上に何気なく転がっていたモジュール(右上)が使用中のEASIROCモジュールで、クレートに入れずにACアダプターで使っていると実際使われている気がしない。
これにファンクションジェネレーターやMPPCやLEDパルサーをつないでいろいろ調べてくださっている。
左下はLEDの光を見るときのセットアップで右側にLEDパルサー(といってもFunction Generatorにつながっているだけだが)があり、光はNDフィルターを通して光ファーバーにより左側にあるMPPCに導かれる。MPPCはフラットケーブルに単につないであるだけでそのままEASIROCモジュールに接続されていて特にノイズ落としをしたとかは聞かされていないのだが、見せてもらったADC分布はとてもきれいで、あまりの簡単さに驚く。
今回、モジュールを貸してまで使ってもらっているのは、動作確認やバグ出しをしてもらうということの他に、操作マニュアルを書いてもらうという目的があったのだが、それも、ちゃんとやってくれているようでとてもありがたい。
写真右下は1mm径のシンチファイバー64本を使ったファイバートラッカーで、これとよく似たものを1mm角のファイバーを使って作るそうで、それをEASIROCモジュールを使って読み出すそうだ。

蕎麦 ほさか 岩瀬

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ほさかは岩瀬の国道50号線沿いにある蕎麦屋さん。
りんりんを最後まで走って岩瀬に行ったら使える蕎麦屋さん。
もり590円に390円たしてミニ焼き鳥丼をつけてる。大盛りにしようかとも思ったが、自転車で走ってより炭水化物を欲していた。
常陸秋蕎麦をつかったそばはかなり太めの平打ちで短め。つゆはあらかじめ猪口に注いであるタイプでそば湯をいただくとき困る。そばは、私の好みとはだいぶ違い、また、田舎だと思うと弱い気もする。例えば良く行く福一と比べたら福一の方がより田舎っぽい力強さがある。
焼き鳥丼は完全に失敗で、小鉢に少量のご飯と、焼き鳥一串分がのっているのみ。これで390円だと大損もいいところで、単品450円で頼んだ人がいたならば文句の一つも言いたくなるだろう。

富士山と夕陽

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今日は晴れで風が強かったので富士山がきれいに見えた。本当はつつじヶ丘の富士見橋付近で写真を撮ってやろうと思っていたのだが、今年撮った写真の整理をやっていたら行き損ねてしまった。かなり悔しい。
ダイヤモンド富士が見える北限は守谷あたりなので、富士に夕陽はかからないが、KEKからでもこの位のところに陽は沈む。
Nikon 1 V1に(富士山用に買った?)アダプターを介してVR55-200をつけてとった。AFでは富士山に合わせてくれないので、仕方なくなるべく遠い物に合焦させてから、MFにして富士山を狙うことになる。
Nikon1 V1に200mmをつけると、換算540mm程度なのでトリミングなしでこの位の大きさには撮れる。750mm相当のこの写真よりは大きく撮れないが解像度は空気のキレイさで決まっていると思うので気にしない。手持ちだが1/500くらいで、VRが効き、窓ガラスに固定して撮るのでほとんどブレない。むしろフォーカスが甘い。
(左:72mm/f8/ISO100, 右:180mm/f8/ISO160)

測量講習、コンクリート、と光ファイバー

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測量に使っているトータルステーション(Sokkia NET05X)の講習をメーカーの人がしてくれるというので何か得られる物があればと参加してみた。
参加者は加速器、物理など色々なところから10人程。
このNET05Xと言う機械かなり高価なのだが、使われているソフトウェアは(我々にとっては)使いにくいひどいもので、メーカーの人に教えてもらえば何か便利になるかと思ったのだが、結局、解決策は無いということが確認された。
講習の方もメーカーに人が設定しているような使い方を測量経験者に向かってするという感じなので、全然要領を得ない。例えば測量と計測というのはメーカー的には違うことらしいのだが、もちろん我々のような物理屋には何を言っているのかさっぱりわからない。業界による狭義があるらしいのだが、そういうのを押し付けられても困る。
結局分かったのは乱暴に言えば彼らの(狭義)測量は杭打ちで、計測はある点の位置変化量の測定だ。それぞれに適したアプリケーションが用意されているのだが、それぞれの作業に特化されているので、我々の用な使い方には向かないことが判明した。まあ、一台400万円くらいする機械にしては、用意されているアプリケーションのプアさ加減はすさまじくて、呆れる。

講習のあと、架橋の溝埋めが終わったというので筑波に行って見てきた。左下がそうだが、かつて、QCSの移動架台がのっていた溝が、架橋自身の強度を増すために埋められた。架橋側面の壁も通路の穴埋めをして補強されている。この新しく打たれたコンクリートの上にSuperKEKB用の移動架台が設置されるのだと思う。

その次は、電気工事の業者に来てもらってECLグループのリーダーとともに光ファイバーケーブルの敷設について打ち合わせ。
ECLの読み出し装置は52台のクレートに収められるのだが、そこからData用とTrigger用の光ファイバーケーブルをエレキハットにひく。で、52台のクレートを6つのグループに分けてそれぞれに24対の光ファイバー用パッチパネルを設置する。つまり、一つのパッチパネルで12クレートまで接続可能。この検出器側に置かれたパッチパネルと、エレキハットに置かれたパッチパネルをつなぐ光ファイバーのケーブルを今年度中にはってもらう予定にしている。で、実際にパネルが置かれる場所とか、グルーピングなどを打ち合わせる。写真右下は既にトリガーグループの人が設置した光ファイバーケーブルとパッチパネルで、これと同じような物がECL用にも設置される。来週ケーブルの長さを測りにきてもらって、年度末までに設置する予定。

漢陽大学@韓国

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韓国は漢陽大学に出張している。
漢陽はECLのトリガーの部分をやってくれていて、今、それに使う二種類のボードの設計が最終段階に来ている。また、ECLの読み出しボードのほとんどの製作を請け負っている会社もあるので、製作の状況の視察もかねている。
ボードの製作は順調なようで、既に Barrel のボードの最初の数枚が会社に届いていた。昨年作ったときにはボードのテストを漢陽大学にボードを運んでやったのだが、テストの自動化も進んでいるので、今年からは会社でやってもらうことになった。で、漢陽大学のテストセットアップをボードの会社で立ち上げた(右上)。
少し問題もあったが、無事プログラムは動いて、丁度届いていたボード一枚のテストは滞りなく終わった(良品だった)。
最初の100枚は年明け早々にもKEKに向けて発送される予定。
プリント基板に部品を実装(半田付け)する会社が、車で少し行ったところにあるというので見学させてもらう。余りきれいとは言えないビルの一フロアにその会社はあって、丁度我々のボードも作られていた(左下)。ラインが二本という小さい工場で、自動実装機が二台。零細な会社という感じだが、同じような規模の会社が2000くらい韓国にあるそうだ。
右下は新しくなった漢陽大学の研究室でミーティングしていたときの写真。漢陽の学生と、KEKにいるポスドクとファームウェアの実装や、トリガーシミュレーションについて話し合う。

Nikon 1 V1 (5) VR 10-100/f4.0-5.6

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結構気に入って使っているNikon 1 V1だが、さすがに超広角のみというわけにもいかず、今年最後のレンズということで買ったのが10-100mm/f4.0-5.6。正式名称は 1 Nikkor VR 10-100mm f/4-5.6 というらしい。二つある10-100mmのうちビデオ向けでない小さい方。ボディーのJ3と組み合わせた物の方が安いのでそっちを買おうかと思ったが、セットを買ってバラバラにオクで売る親切な人がいるようで、そういう品を買った。4.2万。まあ、純正レンズとしては安い部類か。
およそ300gくらいで見た目よりズシリと重い。6.7-13mmが見た目より軽いのでより重く感じる。6.7-13mmと同じように使いにくいキャップがついているがこれがNikon唯一の55mmフィルターのレンズなので対応するNikonのキャップがない。しかし、同時に出した6.7-13mmと10-100mmのフィルター径を揃えないとはNikonも堕落したものだ。
これで、6.7-100mm(換算18-270mm)の画角が揃い、それでもカメラ(N1V1)込みで900gしかない。正直なところ外でレンズを付け替えるのはとても面倒なのだが、『これが正しいカメラの使い方でレンズの交換を面倒臭がってはいけない』と念じて慣れようとしている。
画質は良くわからないが、1000万画素のV1だと、解像度は全く問題なく、VRは良く効いて暗めであることをカバーしていると思う。広角側の樽型の歪みはかなり大きくレンズ補正のきかないN1V1だとかなり気になる。ズームすると望遠レンズらしい写真は(当たり前だが)撮れるので買った価値はあったと思う。
軽く旅行に行くときはこのセットでいくことにしよう。

これで必要なレンズはひと揃え手に入れた。来年は撮る方に集中しよう。

東洋経済『高エネルギー加速器研究機構』に行ってきた 成毛眞

東洋経済オンラインのウェブサイトにBelleの紹介記事が載っていて私も登場すると教えられた。
見てみると「『高エネルギー加速器研究機構』に行ってきた」という記事だった。読んでみて思い出したのだが確かに11月に新潮社の取材ということで対応している。
まず一読してみた感想は、非常にくだけた表現で、Belleに関する記述には間違いが非常に多いし誤字も多いが、読み物としては面白い。この中に登場するTsukubaを紹介するナカムラは私だ。私は日の出ているときは外ではほぼずっと(黒ではなく)ミラーのサングラスをかけているし、乗ってきた自転車は赤い方の自転車でカメラはこのD600だ。
私が驚いたのは取材に来ていた人が成毛眞さんだったこと。成毛さんと言えば昔絶好調だったころの日本マイクロソフトの社長をやっていた人だ。様子がすっかり変わっているのでわからなかった。
取材の時には『ITとかそういうバーチャルなものでちょろく稼いでいる人が多いのでもっとリアルなちゃんとしたものをやっているところを取材したい』というようなことをおっしゃっていたのだが、マイクロソフトの社長だった人の口から出てくるとちょっと興味を引く。
しかし、広報の人もあらかじめ教えておいてくれれば良いのに。
そうすればもう少しまともな?ことを言ったのに。なにしろ私の最初の言葉はサングラスも取らずに首から下げたSONYのRX1を指差して『ええカメラ』と言うものだったし、シリコンセンサーのワイヤーボンディングやチップオンセンサーにしてケーブルを減らすだの、KEKの電力の話とか、少なくとも計算機関連会社にいた人にするような話ではなかった。恥ずかしい。きっと、この取材の時のような扱いを受けたのは久しぶりだったのでは?
しかし、私でなければきっとBelleの中に入ったり、加速器の奥深くまで連れて行ったりはしなかったと思うので、成毛さんには楽しんでいただけたのではないかと思う。Belleのソレノイドをくぐると縁起がいいと言い出したのは私で、見学者に言うと結構喜んでいただける。もちろん冗談だが、滅多にくぐれるものではない(コラボレーターデもほとんどいない)し、世の中にあふれている○○石みたいなオカルトなパワースポットが縁起がいいなら、どうして、Belleソレノイドが縁起が良くないと言えよう。

OPO Laser 再セットアップ

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今週の始めから信州大の学生さんがやってきてOPO Laserのシステムを使おうとしている。このレーザーは昨年の春くらいに結構頑張って使い色々整備したのだが、EDITの実習で部屋を使われて、色々なセットアップがズタズタにされてしまい、以後、荒れるにまかされていた。
あいにく私のECLのケーブル作業に重なってしまってそれ程面倒は見きれなかったのだが、学生さんの努力で大部分使えるように回復した。
測定自体は浜松の改良版のMPPCの割とピクセルサイズの小さいもののPDEを測りたいということらしいのだが、PDEというのは一番測るのが難しいので、再セットアップも大変。
とりあえず、レーザーに外から trigger を入れて発光させ、laserからもらった信号でADCのGATEを作り、dataを採るという所までは1週間できた。
写真右上はレーザーのドライバで、この前面に flush rumpを光らせる trigger inとlaserが光ったタイミングを知らせる laser outがついているので、これを NIM のエレキにつないでロジックを作る。NIMとTTLが混ざってたり、pedestalを採るために laser を光らせない trigger を作って切り替えられるようにしたりと結構面倒なのだが、何とか記憶を蘇らせて頑張った。
左の写真はMPPCのダークノイズの信号。十分きれい。右下はLaserをコントロールするパソコンの画面。画面に写る
顕微鏡の画像はMPPCの表面。ちゃんとレーザーも見えたので一安心。

ECL ケーブル復旧 (3) 終了

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ケーブルの整理作業は終わった。
9つのラックの中にに、将来つながれるケーブルをとりあえず長さを揃えてぶら下げてある。
作業のために設置した足場も外したのでさらにすっきりした。
左は今のラックの状態で、大量のケーブルがぶら下がっている。右はラックの側面から撮ってみた写真。少しはアーティスティックになるかと思ったが単にぐちゃぐちゃした絵になっただけだった。
しばらくはこのまま置いておいて、制作中のクレートとモジュールがやってきたら、来年度早々に接続することになる。

ECL ケーブル復旧 (2) 広報協力

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今日もECLのケーブル復旧作業。
力仕事は終わりで、これからはスパゲッティーになっているケーブルをクレートごとに分け、適切な長さぶんだけ残して固定する作業。ケーブルを外したときのマーキングと、こちらの指示にしたがってケーブルをまとめる図が作られ(左上)、それにしたがって分けていく。しかし、どうもマーキングが間違っているのがあってうまく行かず、物理屋も一緒になって作業していく(右上)。結局全部は終わらず明日も継続。
今日は広報からテレビの取材(撮影)が入るということで、共通架台の上に置いてあったKLMのinstallに使った足場を一つ撮影の邪魔になるのでばらしてもらった。ささやかながらいつもお世話になっている広報さんへの協力である。左下の写真は今日の作業後の写真で、ケーブルも足場もなくなってBarrel ECLの中がきれいに見えるようになった。撮影には良かったのではないだろうか。右下は展示室で撮影スタッフが準備(テスト)をしているところ。展示室はなかなか素晴らしいスタジオセットになるんだと感心した。

ECL ケーブル復旧 (1)

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今日からまた現場での作業。
私が合歓の郷に行っている間にBelleの屋上に新しいラックが設置されていた(左上)。Barrel KLMのinstallation完了を待って先週設置された物だ。次はECLのケーブルの番でこれは夏にKLMのinstallationのために退避されていた物。
来年度早々にラックにECLのエレキをインストールするので早めに復旧しておく。
作業は電気工事の業者にお願いして作業員6人。物理屋は私とECLグループのリーダーのロシアの人と奈良から先生が助けにきてくれた。ロシアの人と作業する人の間に入ってもらえるのでひどく助かる。
作業はまず、足場を設置し、ケーブルトレイを復旧したらケーブルをトレイに綺麗に整頓しながら入れて上に伸ばし(右上)、ケーブルはとりあえず仮に並べておく(左下)。ケーブルトレイに蓋をして下がキレイになったら後はクレートに設置するケーブルラック一個分ずつ、ケーブルを束ね、整理していく(右下)。
ECLからはケーブルはまとまって出ているのだが、ケーブルの先端はバラバラになっていていちいちケーブルにはってあるラベルを確認しながらの作業なので結構時間がかかる。
明日に続く。
プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと
中村円眞堂@instagram

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