
ついたら早速関係者集まってミーティング(左上)。と言っても3人だが。
最近の日本の活動、新しいEASIROCモジュールの測定の結果、EASIROCの問題点などを報告してその結果等を吟味していく。EASIROCに関しては大阪の人と九州の人がみっちりと測定してくれていたのでそれを報告していく。
向こうの人からは最近の彼らの新しいProductに関する説明があって、CITIROC/PETIROC2を中心に新しい機能についての説明を受ける。
CITIROCはEASIROCをCTA実験に向けてカスタマイズしたもので、使い方やPin配置等もEASIROCとほとんど同じ。機能的には時間分解能がよくなっていて、またTiming 信号用の Threshold が二つある。もし、EASIROCモジュールの開発を続けて次のモデルを出すならこれを使うのがよいと思われる。
PETIROCはMPPCをTOFPETに使うためTimingに特化したASICで速いアンプと速いdiscriminatorを持っている。MPPCはそれなりに時間分解能が優れているのでこういうのを使って時間分解能に特化した研究をするのは良いと思っていて、もし、人手があるなら、これを次の開発課題としたいとおもっている。
ミーティングの後は地下の実験室に移って、ミーティングで挙がった疑問点を実際に測定して調べていく。Analog Gainの pulse shape との関係、ASIC内のチャンネル間のクロストーク、Low Gain 側のlinearityの確認で、彼らのセットアップ(左下)を使って測っていく。一応、すべての項目について我々の測定とconsistentな結果が得られたので、彼らにも情報(問題点)は伝達され、その対処法のアドバイスを受ける。それを私が日本のuser communityに報告することになっている。
その後、時差ぼけでかなり眠かったがPETIROCに関しても評価ボード(右下)を使って動かしているところを見せてもらう。
朝からみっちり一日やって今回の仕事は無事終了。
正直、議論や測定の内容だけなら、ビデオやメイルのやりとりで出来ると思うのだが、やはり、つながりという観点からいうと年に一度は面倒でもこうやって互いに行き来するというのが大事だ。ミーティングの最初に、いつも一緒に行っていたリーダーが転勤で活動から抜けたことを報告したら、ひどく残念がられ、その残念がり方に我々の活動の積み重ねを若干感じた気がした。
仕事が終わると外はすっかり暗くなっていて、雨も降っていたのでRERの駅まで送ってもらった。来年度もここへ来る金を得られればいいのだが。