EKLMシールドとPhase1 IP chamberのinstallation

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チェッキングソースの更新をするために筑波実験棟に行ったらKLMの作業をやっていた。
BEKLMの最外層二層分はシンチレーターをinstallせずにポリエチレンのシールドにすることになっていた。そのためずっと外側の二層は空だったのだが、そこにシールドがinstallされていた(左上)。その後、鉄の蓋がされ(右上)、これでKLMに関する検出器自体のinstallationはすべて終わったことになる。お疲れ様でした。今後は、ケーブルと読み出しエレキ。
KLMをみていたら今度はPhase1で使う衝突点(交差点?)部分のビームパイプ、いわゆるIPチェンバーが運び込まれる所だった(左下)。Phase1では最終収束電磁石が入らないのでビームは回るだけでほとんど衝突しないし、Belleも無いのでビームパイプ部分はとても太い。その後私が物理セミナーに出ている間にinstallされたようで後で見に行ったら既につながっていた(右下)。
この後、この回りにPhase1でやる放射線測定のための検出器がinstallされることになる。

物理セミナー Neutrino天文@KamLAND

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KamLANDのLow energy anti-electron-neutrinoをつかって天文に役立てようという話。
講師は東北大の先生。宇宙とつくと客は多いのだが今回も345号室がほぼ満員。
一つは超新星爆発の予兆をとらえるというもの。超新星爆発を起こす前に既にneutrinoの対生成がかなりの強度で起こり始めるそうで、それを捕まえて、超新星爆発のAlarmを出すという物。また、超新星の重さや距離が分かっていたら直前ニュートリノの数も予想できるそうでその数を数えることによりneutrinoの階層構造がわかる可能性があるとのこと。
数としては数個から数十個くらいのneutrinoが数日前くらいからくるそうで、普段の計測数が0.2 event/日とからしいのですぐにわかる。
もう一つはGRB(Gamma Ray Burst)で、これは GRB の起こるメカニズムによってはneutrinoが出るということで、他で観測されたGRBの起きた付近の時間のデータを解析するとGRB起源のneutrinoが観測されるはず。解析したところそういうneutrinoは見つからず、GRBの理解に役に立ったということだ。
Sensitivityが高いNeutrino検出器にはアイデア次第で色々な事がわかるという例。

ATLAS研究会@東大

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5日間のB2GMが終わった土曜日、東大でやっていたATLASの研究会に勉強しに行ってきた。KEK-ATLASグループのActivityは高いのだがほぼ全員CERNに行っているのでKEKにいるとATLASの情報はほとんど入ってこない。
今回はRun2が始まったので、Run2のProspectとRun1で見えたExcessについて、実験と理論が半々。
Run1でのExcessで一番大きいのは2 TeVにあるDibosonのResonanceで2.5sigma。2TeVのresonanceがboson(W/Z)二つに壊れるのでbosonはとてもboostされていて、それぞれのbosonらの日本のjetは殆ど一つに見えるのでtopologyとしては2jet。この中に二つのsub-jetを見つけてmassを組みW/Zに相当するものを選ぶと、2jet質量分布にpeakがあらわれるという。このpeakが2.5sigma。W/Zというのは陽に要求しているので、W/Zのleptonic decayというのもあるのでそっちの方をみると今のところexcessはないそうだ。
Run2でどうなるかというと大体5/fbくらいでRun1と同じくらいのsensitivity。つまり、無ければexcludeできるそうだ。
Higgsは全体としてはSMと完全に一致しているのだが細かくみていくとへんなのもあって、H->taumuのexcessというのがあるそうだ。これはLFVだが、general な2HDMで説明出きるそうだ。二つ目のダブレットの方のmass matrixは自由にparameterを決められるので、どんなLFVプロセスでも入れられる。もし、H->taumuが許されるならこのHを介してtau->mugammaが起こり得るのでそういう方面(つまりBelle2)からlimitがつくかもしれない。
SUSYの理論の話。125 GeV Higgsでsquark/gluinoが重いという条件でどうするかという手法が二つ。一つはgauge coupling unificationを諦めるというやりかたで、もう一つは、実験的に見つかりにくいところに、見つかってない粒子を軽くしてparameter setを見つけるというやり方。さすがにこの手の議論は出尽くした感があり新しい感じはしない。
Run2の状況の話もあってCMSと違ってATLASはIBL含めひどく順調に立ち上がっているそうで、加速器の方もバンチ数は少ないもののバンチあたりのLuminosityは出ているらしく予定どおりのデータはとれそうだ。
Run2の最初の結果は年末くらいに出るそうで、12月に東工大で研究会をやるらしい。通うのはしんどいので一日くらい出てみるか。

The 21st Belle2 Open Meeting (4) 終わり

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B2GMは最後の二日Plenaryでさっき終わった。
私は会場がかりで、スライドを映す計算機、レーザーポインタ、マイク等の世話をしてたので、ずっと会場にいて話を聞いた。来年の2月にはビームが回り始めるので検出器の準備も大詰めだが、物理の方のstudyもずいぶん進んでいる。IBのレポートによるとBelle2は今や600人くらいいるそうで、そのうち検出器で忙しい人が2-300人としても結構な数の人は物理に専念できる。しかも、皆さん元はBelleやBaBarで解析していた人なので高度な解析手法を知っている。という訳で、まだ、MonteCarloもちゃんとできてないのに、MVAを駆使した解析になっていてついていけない。何しろ解析に使う言語がPythonというのだから、今から解析を始める人は4-vector以外の情報を何も触らないことになるんじゃないだろうか?
話がそれたが、物理としてはPhase2で物理ができないかという話がある。Phase2ではVertex検出器が無いのでLifetime計は無理。データ量もLuminosityが上がるとPhase3に遺構してしまうので20/fb程度。これでできる物理は何なのか?というケーススタディーがあって、Y3Sより下やY5Sより上で走るのがよいのではないかと言われていた。Y5Sに行くにはRFのパワーがいるので厳しいんではないかと思うのでY3Sか。まあ、どんなデータも無駄にしないという積極性は大したもの。

今回初めて小林ホールの会場がかりをやったのだが、ここのマイクがひどい電池食いで、マイクは6本くらい同時に使うのだがこの電池(単三x2)が一日持つか持たないか。なので、このB2GMの間に40本以上の単三電池を使った。会場の隅には電池を捨てる箱があるのだがものすごい数の単三アルカリ電池が捨てられていてとてももったいない。
レーザーポインターもひどくてコクヨのページ送り機能付きのグリーンレーザーポインターを使っているのだが、このレーザーの光量がすぐに落ちてしまって使いものにならない。最初は電池のせいかと思っていたが、きっとDC-DCコンバーターかレーザー自体の性能の問題だろう。熱を持つと光量が下がる。2個あって酷い方は5分と持たない。欠陥商品といっていいレベル。

次のB2GMのころにはもう加速器のリングはIPを含め完全につながっていて、BelleではTOP検出器のInstallationが始まるころ。

The 21st Belle2 Open Meeting (3) ECLその他のミーティング

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ECLは日本韓国ロシアイタリアカナダあたりが中心となってやっているので皆が顔を合わせる機会は貴重、テレビ会議でも時差の関係でみんな参加するのが難しい。と言う訳でいろいろと細かいことを打ち合わせする。そういう会議が二つ。
一つはイタリアの人がやっている環境モニターのデバイスについて(左上)。使い道があれば(イタリアで)予算をもらえるのでどうだという提案。実際ちゃんと動いているし、もはやEPICSにもつながるので使わないのはもったいない気もする。ということで、元々の予定を変更してEndcap部分のモニターをこのままやってもらえば良いのではという提案。既にDataloggerのmultiplexerは買ってあってその分は無駄になってしまうが、それを除けば皆さん満足された気がする。
もう一つは進みの遅いPure CsIに関する物(右上)。Hardwareに関するStudyは着々と進んでいるのでその結果とともに、物理への影響をちゃんとSimulateしましょうという話で、基本的に前回と何も変わっていない。悲しいのは若い働ける学生をもってない年寄りばかりで議論しているので、総論に終始してしまい、具体論があまり進まないこと。これでは厳しい。
Forward EndcapにはARICH検出器が張り付くのだが、そのケーブルを取り出すコネクターボックスをどこかに取り付けないといけない。その場所を富士に行ってEndcapを前にARICHの人と相談(左下)。基本的にECLのコネクタにかぶさる形でしか置けないのでどうやって固定するかという感じの議論となる。
今日はGemba(現場) Meetingがたくさんあって私も顔を出した(右下)。写真は先日確認したTOPの配線に関する物。足場にたくさんの人がのると危ないというので、ポータブルカメラを持った人に登ってもらい下のディスプレイで議論するというスタイル。そのカメラとケーブルで5万とかするらしいのだが、このためだけに買ったらしい。金持ちだ。

The 21st Belle2 Open Meeting (2) ECLパラレル

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ECLパラレルの最初はトリガーに関するところでこれはトリガーグループのセッションに相乗り。
ECLのトリガーはまだ表面化していないがかなり遅れている。問題は色々あるが、波形解析してエネルギーと時間を取り出すfirmwareのテストがまだ完了していないのと、トリガー自体はかけられるがトリガーの情報をDAQから読み出せていないこと。なので、offlineのエネルギーとtriggerのエネルギーの比較などはできていないし、ちゃんと動かないと量産が開始できない。元々の予定では今年の正月頃にはできているはずだったのだが。
それだけでも問題なのに、量産までの予定を聞いたらここに来てFADCモジュールにTDCを入れたいと言い出した。当たり前だが、TDCを入れるにはアナログ信号を分配して新たにcompareterとDACを入れる必要がありこれはかなり大掛かりな改変だ。そもそも入れる理由が良く分からないし、それをこの段階で言い出すとはちょっと考えられない。
読み出しの方のアップグレードは順調なのでそれほど多くない。DAQ側のレシーバーモジュールとのコネクションが不安定になる問題があり、どうもこれが上記TriggerとDAQの間の問題とも関係あるみたいなのだが、これはECLに特有の事では無いのでここで話してもしょうがない。
加速器バックグラウンドのsimulationでは新たにWide Angle Bhabhaを入れたらバレル部分のpileupがずいぶん増えてしまった。これは低エネルギーPhoton/pi0の解析に影響が出る。
これに関連して、waveformまで再現したsimulationで加速器由来のノイズによるresolutionの悪化を調べた人がいてそれによるとbackground photonのpile-upによるresolutionの悪化はPure CsIにしても劇的には良くならないそうだ。Simulationに不完全な部分があるのでさらにStudyを進めるとのこと。
最後の方に環境モニター用のHardwareを開発している人の発表があって、富士に置いてあるEndcapに二月に取り付けた小型のコンピューター(ラズベリーパイみたいな物)を使ったモニター装置が快調に動いている事が報告された。さらにEndcapにつけてあるセンサー用のinterfaceを作ってきたそうで今では二セクター分読まれている。測定結果はここでいつでも読めるようになっている。これによるとendcapの湿度は概ね16-17%に保たれているようで安心。
午前中に始めて最後の発表が終わったのは20時を回っていた。お疲れ様。

The 21st Belle2 Open Meeting (1)

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今日からB2GMが始まった。21回目だそうだ。
中身が増えて仕方ないので今回から5日間になったので金曜日まで。同時に参加費もドンと上がって一人7000円。何で会場費がいらないKEK開催で7000円も使うのかよくわからないが、もはや学会より高くなってしまった。
私は今回会場係というのが回ってきたので昨日(日曜だ)のうちに一応オーディオ会議のセットアップとPlenaryでつかう計算機の準備をして、今朝も7:30には来てミーティングルームの鍵を開けねばならなかった。当然閉める方もやらないといけないので、今これを書きながら最後のセッションが終わるのを待っている(今20:30)。
写真下はOpening Sessionで248人収容の小林ホールが軽く満席。多分200人は来ている。spokespersonの話では色々な検出器にまだ問題があるようなので、終盤のPlenaryでは、それについての報告がなされるだろう。
加速器のstatus reportによれば、99%のビームパイプが既にinstall済みだそうで、仮の衝突点に置かれる最後のビームパイプのinstallationは来月早々に行われるそうだ。何しろ最初のビームが入るまでもう8ヶ月も無いので当たり前か。
Plenaryの後はさっそくパラレルで水曜日いっぱい続く。

心拍計 Mio Fuse

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自転車で遠出をしたり坂を登るときは心拍計としてpowercalをつけている。一応ATは分かっているので無理しすぎたりしないよう心拍数をみてスピードを調整する。なので最近は心拍計が無いと運動しようという気にならない感じになっている。
心拍計で問題なのは胸に巻くいわゆるチチバンドでこれがあまり快適でない。手で測るときは手首で測れるのにどうして機械でそれができないのかと思っていたら最近は腕時計型の物がいくつか出ていることに気づいた。
有名なのはApple Watchとエプソンのパルセンス。GarminにつながるANT+を喋れる物はないのかと探したら mio にたどりついた。
心拍計だけのシンプルなMio Link、時計と加速度センサーがついて最近流行りの活動計になっている Mio Fuse があって、ちょっと考えて後者にした。通販で約1.7万くらいだった。
シリコーンのバンド状で本体部分は結構厚みがある。充電は付属の充電器(右上)を使ってUSBから。コンタクトは純粋に充電用でシリアルその他計算機との有線通信はできない。裏側にはLEDとシリコンセンサー(photodiode)がついていて(左下)体を画像解析して心拍数を読み取るらしい。単純にはフーリエ解析して1-3Hzくらいの成分を抽出するということだろう。この辺のメカニズムはApple Watchやパルセンスと同じ。最近似たようなものが出ているのはきっとどこかの特許が切れたからだと想像する。表示は赤色のLEDで普段はoff。表示させるには画面を上に向け、本体に3ヶ所あるタッチセンサーのどれかを触る。時計をみるのにも両手がいるのであまり便利ではない。
計算機との接続はBluetoothで、MioGo というiOSまたはAndroidのアプリケーションがあるとかいてあったので高をくくっていたら、結構条件が厳しくて、Androidの場合 Bluetooth 4.0 + Android 4.3がないといけないということに買ってから始めて気づいたのだ。残念ながら私のもっているスマホはBluetooth4.0が喋れない。
設定しなくてもつながるかと思って一度試してみたのだが Edge 500 とはペアリングできなかった。
仕方なく友人に頼んで iPhone を使わせてもらい一度設定をしてみた。それでもペアリングできなかったので若干あせったがEdge500の方で何度か試しているうちに認識、ペアリングできた。実は買った状態でもできたのかもしれない。
一旦ペアリングできてしまえば普通に心拍計として使える。精度に関しては調べる術が無いのでよくわからないが、いつも走っている道を走った分には違和感は感じないので、正しく心拍数を読み取れていると思う。読み取りの機構上LEDを点灯させつづけないといけないので長時間は無理なようで説明書によると連続使用は6-7時間。これは遠出した時には問題になる。
とりあえず使えるようになったので良かったが、あまり使いそうに無い活動計の機能はいらなかった気がするので、1.2万で買えるMio Linkにすれば良かったと、若干後悔している。

EASIROCモジュールFirmware開発打ち合わせ@東海

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今日は朝から連絡バスに乗って東海に行きEASIROCモジュールのFirmware開発の打ち合わせ。
既に60台近くが世に出ているEASIROCモジュールだが、実は Firmwareは未完成で本来使える予定の機能で実装できていない部分がある。モジュールの開発をほぼ一人でやってくれた大阪の学生さんは博士論文のための研究をやっているのでこれ以上この仕事を引きずるのは良くない。どうしたものかと思っていたら、東大の修士の学生さんが自分の修論でMPPCの大量検査をするときにEASIROCモジュールを使うのでFirmware開発に貢献しても良いという。
こんな渡りに船みたいな幸運はそう無いので、学生さんの気が変わらぬうちに進めてしまおうとさっそく打ち合わせ。
東海なのは二つ理由があって、FPGA関連の事でKEKで一番頼りになる先生が、E-Sys グループの東海分室に移られたというのが一点、もう一つは我々のEASIROCモジュールとほとんど同じ構成のVME-EASIROCモジュールを開発した人が東海で実験をしているということ。
今、CERNにいる大阪の学生さんにもVideoでつないでもらって、顔合わせと今後の方針決め。皆さん協力的なのですんなりと話はまとまった。

EASIROCモジュールFirmware焼き

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昨年度EASIROCモジュールを買った千葉の方から連絡が来て、Firmwareを焼いてほしいと依頼。
年度末にやった講習会に来れなかったので firmware を書き込んでもらうことができず、自分でやる道具を持って無かったのでKEKへくるついでに焼いてもらいにきたそうだ。道具と言っても USBプラットフォームケーブルはサードパーティー製なら1万円しなかった気もするので、使わず持っておく時間の方がもったいない気もする。
ずいぶん久しぶりだったので不安だったが、特に問題なく書き込むことができた(右上)。前面パネルのLEDの左端が赤く点灯した(左下)のでネットワークにつないで確かめてもらったところちゃんと通信できたので安心した。
用途を聞いた所、GAGG結晶と細いWLSファイバーの組み合わせで高分解能のPETの試作機を作ろうという事らしい。一つの結晶の光をXY二層のファイバーで読み出すそうだ。XYそれぞれ50-60chならEASIROCモジュール二台で検出器モジュール一台。二台あればPETなのでEASIROCモジュール4台。EASIROCモジュールはモジュール間の通信(同期)機能が実装されていないし、実装したとしてもたいしたものはできないのであまり台数が多いと苦労しそうなのだが4台くらいなら何とかなるか?
原理的にはできそうだが、検出器として組み上げるのはエンジニアリングとしてそれなりの工夫がいりそうなので、その辺の手腕が問われることになりそう。

見学対応 富士通ファミリ会

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今日の見学は富士通ファミリ会の皆様40人と少し。前後半分かれて私は半分の担当。
富士通ファミリ会というから富士通社員の家族の方かと思ったらそうではなくてユーザーの方の会らしく、見学者の方は富士通の名札を下げておられたが社員では無いそうだ。ほぼ全員男性で私よりはお年を召した方が多かったと思われる。
いつもはスライドを使うので展示室の方から始めるのだが、今回は30分と時間が短かったのでスライドはやめ。もう一人の案内係の人の希望で実験棟から。
筑波実験棟のB1回廊はやかましいのでいつも拡声器を持ってシャウトするのだが、今回は広報の人がワイヤレスのレシーバーを用意しておいてくださったので楽だった。
時間が短く一通り説明したころには時間切れで質問を受け付ける時間も無かった。

研究会@瀬田唐橋

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学校の後はこちらも恒例の研究会。
こちらの会場は学校の会場探しを兼ねていてこちらも転々としているのだが今年は大津市のアーブ滋賀という施設。旧東海道が瀬田川(琵琶湖)を渡る瀬田の唐橋の途中の中の島に建っていて部屋からは琵琶湖から転じた瀬田川が見える。この辺りはボート競争の練習場になっていてたくさんのボートが走っているのが見える。
研究会の方だが前半は現象論の先生をお招きして最近の理論の話。Higgs126GeVと新物理の兆候が見えてこないことを踏まえて、今後の物理がどうなっていくかについて色々と。世相を反映してか議論の間SUSYという単語がほとんど出てこなかった。
後半は学校の方から続けて参加してくれた加速器の先生。LHC/SuperKEKB/J-PARC後の加速器についていろいろ。加速器の原理限界、拘束条件みたいなのを考えて、どこを攻めていくかという観点で、たとえば KEKBリングでHiggs Factoryを作るとどうなるか。一見無茶苦茶に見える議論だが問題を理解して技術的革新があれば、もちろん難しいが何とかなる可能性はある。
物理屋側から見る加速器は建設と運用が主なので研究という側面が見えてこないのだが、加速器の学問、工学的発展もすごい勢いで進んでいるというのがわかる。
今年も大変勉強になった。忙しいスケジュールの中皆さん来ているので、解散後は例によって、そのまま国内外に出張されるかたが多い。皆さんお疲れ様でした。

高エネルギー春の学校 2015 @ 北小松

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今年で5回目になってすっかり定着した感のある春の学校が開催された。
今年の会場は今までで初めて前と同じところで北小松のびわこクラブ。昨年4回目にしてようやくいいところにたどり着いたという感じで、施設のスタッフの人も協力的であまり問題を感じない。
徐々に増えてきた参加者は今年は学生さんだけで70人を超えている。女性の参加者も随分来てくれて男女比が我々の業界標準よりとても高かった。少し残念なのは参加者がM1に集中することで、やはり、M2、Dの学生がいてくれたほうが世代間の交流もできるので良いと思うので、学年構成は今後の課題。博士の人は就職活動はないはずなので何とか参加を促したい。

今年、新しかったのは講義の内容で、いつもはいわゆる標準模型と現象論について講義してもらうのだが、超弦理論の先生にはなしてもらった。超弦理論というのは私たちスタッフでも全く理解できないものなのだが、今回話してくれた大阪大学の先生は本を書いたり一般向けの講演をしたりしている方で、神髄は無理でもわかりやすく楽しい講演をしてくださった。もう一つ、いつもは検出器の講義をしてもらうのだが、今年は我々がいつも仲良くしてもらっている加速器の先生の都合がついたのでやってもらった。この方はもともとLEP2で研究していた物理屋。なので、こっち側の事情も知っているから加速器理論の話の間にいろいろと楽しい話をしてくれてとても盛り上がった。
学生の講演は20と少し。ポスターは25。ポスターが多すぎたのと会場が少し狭かったのとで窮屈だったが、こちらがやめてと言わないといつまでも続くという感じで、ポスターの説明をし続けた人は大変だっただろう。

恒例の学生表彰も皆さんの投票を集計してすんなり決定。スタッフの事前予想とほとんど違わなかったので何の問題もなかった。やはり発表している内容の理解度、自分でやったということがわかる説明、質問への受け答えなどを見ていると何となく誰が優秀か感じるものがあるんだろう。

参加者の皆様、講師の先生方、お疲れ様でした。今年参加してくれた皆様、来年も来てください。

自転車で房総半島最南端

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私はmoderateな自転車乗りなのであまり激しく坂を登ったりひどい長距離を走ったりはしない。一番長く走ったのは福島県まで行ったときで160km(100マイル)越えは一応果たしているのだが、全然自転車に乗らないKEKの人にまで『200kmを越えないと一人前じゃない』と言われたのでいつか走ってやろうと計画していた。
速い人だと30km/hくらいで走れるのだろうが私の場合は走っているときの平均速度が20km/h位なので200km走るには10時間。止まっている時間も合わせれば14時間くらいは必要なので日の長い時期じゃないと無理。暑くなるとしんどいので週末に走ってきた。
100km行って帰ってでもいいのだがせっかくなので帰りは輪行することにしてなるべく遠くを目指す。200kmでどこまでいけるのか調べてみるとちょうど房総半島の南端までで大体200kmだと分かり野島崎灯台を目的地に。
朝4:30に日の出直後の朝日を見ながら出発。真っ直ぐ南下して伊丹水門から小貝川に、利根川と合流する布佐で利根川を渡り、印旛沼、新川、花見川と下って幕張の浜に出たのが8:30(左上)。ここまで約70km。
そこから千葉の湾岸を走ってフクアリ、JEF千葉のユナイテッドパークの横を通って八幡宿のあたりで東(内陸)に折れ、そこから小湊鉄道にそって走る。途中、線路と併走している馬立と上総牛久の間で列車に追い抜かれた(右上)。養老渓谷に向けては上り下りが繰り返しで結構疲れる。養老渓谷駅到着は12:00頃。ここまで約130km。
養老渓谷から外房に降りる道はたくさんあるみたいだがなるべく近くて楽そうな鴨川有料道路(20円)を通るコースにした。鴨川有料道路の中間位までは上りが多い。
14時頃鴨川に出ると海が見えるので後は海沿いを2時間ほど走り目的の野島崎灯台についたのは16:00頃(左下)。ここまででおよそ200km。残念なことに灯台の10km程手前で Garmin Edge 500 の電池が切れてしまった。15時間くらいもつはずだったのにこれは予想外。仕方なくそこから先はスマートフォンのMy Tracksでログを取る。
帰りは館山駅から輪行(右下)。灯台から館山駅までは20km弱。元気な人ならあと10km程余分に走れば洲崎の方もいけるのだが、無理せず最短距離を走る。館山からつくばまで3回乗り換えて電車で3000円と3時間半くらい。
Garminの電池が途中で切れたので正確ではないが、走ったのはおよそ220km。思ったよりきつさは無かったが、帰りの電車の中で膝(というよりは膝の回りの筋肉)が軽く痛み出した。自転車を漕ぐというのは筋力負荷としては低いが、膝の曲げ伸ばしの回数はかなりの物なのでそこに負担がかかるということだろう。
これで今年の自転車の野望も果たせた。次はどこに行こうか。

下館三城

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下館は良く走りに行くのだが50号線の少し北に下館城跡と言うのを見つけた。結構大きな城だったみたいなのだが明治時代に廃城になったそうでほとんど面影は無く、八幡神社の片隅に石碑があるだけ。
由緒書によると平将門を追討するときに藤原秀郷が三ヶ所城を建てたのが上館中舘下館の由来だそうで、中舘の城は北に1.7km上館は6.5km位行ったところにあるそうで、さっそく行ってみた。
県道を北に走っていると伊佐城跡(中舘城)と標識が出ているので入っていくとそこは観音寺という寺で残念ながら城跡っぽさは全くない。城跡だと示す物も全然無いので城跡かどうかも良く分からなかった。調べるとどこかに石碑が建っているそうだ。
久下田城(上館城)はそこからさらに5km程行ったところ。こちらは同じような標識に従っていくと城っぽい高台になっていて、かつて公園として整備されていたようなに出る。一応説明の看板もあるのだが、あれるにまかされていてひどいことになっている。堀なんかも残っていてそれらしいのでもうちょっと整備してもバチは当らないと思う。
せっかく名前の由来にもなっている遺構なのにあまりに扱いがひどいのが残念。文化財とかそういう物への意識が低い。あまり使わない建物を立てる金があるならこういう物にももう少し金を使ってほしいものだ。

筑波B4架橋下整理

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来年2月の運転開始に向けて急ピッチで作業が進んでいる加速器だが筑波B4の架橋下のスペースにいろいろなものが置いてあり整理することに。
このスペースは低い天井もあってちょっとものを置いておきたくなるのでいろいろな人がいろいろな物を置いている。Belleのもので一番多いのは煉瓦状のポリエチレンブロック、通称ポリレンガ。これは、箱に詰めてBelleと加速器の間に積み上げ加速器上流からくる中性子を止めていた物。SuperKEKB/Belle2ではちゃんと設計されたコンクリートのシールドがBelleと加速器の間の空間を埋め尽くす予定なのでもう必要ない。放射線監視区域からの持ち出しなので放管の人にサーベイしてもらい許可を得て持ち出すことになる。
ついでに捨てる物は無いかと思って見て回ると、加速器エリアへの入口付近にBelle1初期に作られたBelle CDC 内筒の模型がまだ残っていた。これまで何度も捨てよう捨てようと言っていたのにどうして残っていたのだろう?どう考えても必要ないので捨ててもらうことにする。

整理の段取りをつけて外に出ると業者の人がダンボールを三角形断面の筒状に折りたたんで何かを作っている。何かと聞くと何とねずみ取り。B4で目撃されているそうなのだが、ケーブルをかじられたりすると大変。何十個も作って設置していた。右下は搬入口に設置されたねずみ取り。

TOP 配線場所確認

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月後半のB2GMを前にいろいろな検出器の人がKEKにきている。実物を見て設計を確認するチャンスなので『現場ミーティング』をやる。Belle2では現場ミーティングは英語化されていてGemba Meetingで通じる。
今日はTOPの配線の現実性の確認。
Belleに上がるのは一応高所作業なので安全帯をつける(左上)。我々は日本で一般的な一本釣りタイプのものだが、アメリカの人からそれでは安全じゃないとクレームがついてモンキーハーネス(フルボディーハーネス)も用意されていて、アメリカ人のスポークスパースンは仕方なく面倒くさそうに着用していた。
問題となっているのはTOPのケーブルで、モジュールにはコネクターをつけるスペースが無い?ので、ピッグテール(豚の尻尾)と呼ばれるケーブルが直接出ている。そのケーブルをなぜか短いものにしてしまったのでケーブルの非常に混み合っているところで長いケーブルとつながないといけない。問題はもしそのコネクタを外したくなったときで、コネクタの上にはTOPのあとにinstallされるCDC/SVD/PXDのケーブルや配管が覆い被さることになるので、そこでつなぐのはやめたほうがいいというのが我々の意見。現場で見てみてもケーブルはまだ無いので本当に大丈夫なのか結局良くわからない。なので、『やめといたほうがいい』『いや、原理的にはうまく行くはずだ』で平行線。問題になるかもしれないがコネクタを外すのが不可能であることを証明するのは無理なのでどうしようもない。
右下はBarrel ECLのケーブルで、自重で垂れ下がってきているのを指摘された。確かに隣のケーブル束と比べるとずいぶん下がっていて Endcap の installation に支障があるかもしれない。Belle解体のときにケーブル留めを外してしまったのでもう一度取り付ける必要がありそうだ。
プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと

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