掃き清めてみた

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Belle2がロールインしたので筑波実験棟の床が劇的に広くなった。体育館みたいだが残念なことに大変埃っぽく、ものを動かすと結構な砂埃が舞う。
先日作業していて、うまく行かずに機嫌が優れないとき、ふとほうきとちりとりが目に入ったので掃き掃除をしてみた。一人でやるには広すぎるのでレールの間の1/3位の面積、もうすぐ前方エンドキャップを運んでくるあたりを10-20分くらいだろうか?掃き掃除など高校生以来だが、これからの作業の事を考えながら掃いていると案外落ち着くものだ。
Belleの皆さんにも実験愛を育んでもらうため掃き掃除を勧めると床も綺麗になっていいんではないだろうか?

ECL引き出し装置設置とBelle2アンカーホール固定作業

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今日は昨日の続きのECL引き出し装置の設置と20日に失敗したBelle2固定作業のやり直しの二つの作業が同時に走る。
引き出し装置の方は昨日入らなかった穴を広げてもらい(左上)、再挑戦したところ無事すべてネジが入った。右上の写真は引き出し装置を目一杯下げたところ。5cm位はみ出して後ろに下げられるようになった。この5cmがどのくらい大事かはこの写真を見ればわかる。この時は本当にギリギリで擦りながらだったので、この5cmで少しはましになることを期待する。
引き出し装置がついたので足場の方針を話し合って作業してもらっている間にモルタル打ちの方を見る。
前回の失敗はモルタルの粘性が高いのと、モルタルを運ぶチューブが細く弱かったのが相まって、抵抗が高まりモルタルがうまく流れなかったのが原因。今回はモルタルを粘性が低いものに変え固まるのに時間がかかるだけで強度は変わらない)、配管を頑丈なものにしてもっと圧力をかけても大丈夫なようにした。写真左中が新しい配管でより高圧に耐えられるもので先端は金属管になっている。右中はそれを設置したところ。開放されている側にポンプからの管を接続する。
いつものようにモルタルが規程の粘性で練れているのを確認したのち打設開始。穴は隠れて見えないので、鏡とファイバースコープを使って確認するのだが、確認するまでもなくボタボタとモルタルが流れ落ちる音が聞こえてきたので一安心。左下の写真はファイバースコープに映ったモルタルが流れている様子。モルタルには粘性があるので上面は水平にはならないが管の出口の側があふれそうになるくらい入れると反対側が2-3cm下になるという感じ。
一旦練り始めると休めないので4箇所続けて打設。1時間とかからず作業終了。
足場の方は順調に作業が進み右下のように立派な作業環境が作られた。
これで、今回の私の出番は終わり。
明日からは磁場測定装置の設置作業を見物させてもらう。

ECL引き出し装置設置作業

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昨日の続きで今日は引き出し装置上部を取り付ける。
まずは後方から。下部と同じでまわりに色々とものがあるのでクレーンの操作が難しいが、それ程問題なく終了(左上)。
前方は上部を取り付ける前に下部のまわりに足場を組む。磁場測定装置の取り付けはこちらで作業するので、引き出し装置の両側に、鉄製の台を持ってきて(右上)、高さを合わせて足場を組んでもらう。後でも出来るが、我々の作業も足場があった方が安全なので先にやる。落下防止に手すりもつけてもらう。
立派な足場が出来たので前方の上部を持ってきたのだが、下部のレールについているリニアガイドの穴と、上部のそこに開いている穴の位置があわずネジが入らない。左下の穴の左から1列めと3列目は何年か前に新しく開けてもらった穴なのだが、工作精度が悪くずれていたようだ。諦めて元に戻し、明日修正を試みてもらうことにした。
その後、後方に落下防止の手すりをつけてもらって今日の作業は終了。右下の写真は今日終わった段階での前方の様子。右側の駆動装置が未設置。
明日は、穴の修正後駆動装置上部取り付け。その後、前方のCDC端面にアクセスするための足場設置。その後後片付け。

不動峠依然工事中も5月9日終了予定?

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GWは遠出したいのでそれに向けてなるべく週末は走ることにしている。普段だったら二回に一回は不動峠を登りに行くのだが昨年の大雨からまだ回復していない。
仕方なく朝日峠から登ってスカイラインを風返し峠の方に向かって走ると不動の上に出たので様子を見にいくと、やはり工事中で通行止め。よく見ると工事期間は5月9日までになっているのでその頃には工事は終わりそう。ツールドつくばのエントリーも受け付けているので少々遅れてもそれまでには通れるようになるだろう。
反対側の裏不動の方は工事をやっている様子が無いのでまだしばらくかかるのか?八郷の方に下りられないと不便なので早く開通してほしい。
裏不動ではなく、朝日峠から北側、八郷の方に下りる道、いわゆる裏朝日峠も工事していたのでそっちは復活するようだ。

ECL引き出し装置下部取り付け

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今日から3日間衝突点付近の磁場を測定する装置の取り付けの準備。VXD据え付けの練習も兼ねているので、ECL引き出し装置を使う為、それを取り付ける。
ロールアウト位置だと気軽なのだが、ロールイン後は狭いし、QCSもあるのでクレーンの操作には気を遣う。まかり間違ってQCSをこわしてしまったら実験が年単位で遅れてしまうのでクレーンの操作は慎重に(左上)。右上の写真は引き出し装置下部を降ろしているところ。隙間が少ないが、これでも架橋を削ったので広くなった。
今日一日で下半分は両側ついて、その上に足場板を敷いたところで終了。
明日は引き出し装置上部の設置と足場組み。

A. Gorlatch ピアノリサイタル

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つくばコンサートが終わってしまって以来行くことも少なくなってしまったコンサートだが、久しぶりにノバホールにコンサートを見(聞き)に行ってきた。
アレクセイゴルラッチさんは多分つくばは3度目で、2010年2012年にきている。いつ頃決まって発売開始されたのかは知らないが、ノバホールで偶然見つけて購入。指定席はもともとノバホール販売分にはろくな席が無かったと、私は後の方に座ることにしているので自由席3500円。開場時間ごろに行って中央左より後ろから二番目の席を確保した。どうせいっぱいにはならないだろうと思っていたら、東京中心のマーケティングをしているからだろうか8割くらいの入りだった。
プログラムは、
Op.61 Polonaise-Fantasie
Op.67 4 Mazurkas
Op.68 4 Mazurkas
Op.60 Barcarolle
--- Intermission ---
Op.35 Sonata No.2
Op.57 Berceuse
Op.31 Scherzo No.2
--- Encores ---
Op.28 24 Preludes No.4, No.24
Op.10 10 Etudes No.4, No.1
なにか覚えがあるなと思っていたら、2010年のコンサートとほとんど同じ。お気に入りなのか、レパートリーが少ないのか、Op.67,68あたりは大した曲とも思わないし、続けて演奏する意味もないので、他の曲にしてほしいところ。
演奏自体は過去二回のコンサートの時の印象と同じ。十分なメカニック、キレイでコントロールされた演奏。あまり大きくならしたりしない。妙にゆっくりになったり、ひどくあっさり弾いたりするが全体に温度の低い演奏という印象。
アンコールは前奏曲と練習曲から二曲。
若いのにもう少しバリバリ弾くレパートリーもあった方がいいのでは?

見学対応 科学技術週間 施設公開 x3

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今日は土曜日だが科学技術週間の施設公開という事で休日出勤して見学対応。週末に暇を持て余している人もあまりいないだろうとこの手の見学の対応はヴォランティアすることにしている。
今日一日で12回ツアーバスがまわってきて、それを加速器とBelleで半分ずつ対応、そのBelleの分の半分の三回を受け持つことにした。昨年は科学技術週間含め5つ対応して喉が枯れたので自重した。
スケジュールの都合で私の担当の班は15分だったので大した説明も出来ず。
F1で説明を長々とすると、Belleのいいところが見られないので、さっさとB1回廊に下りるのだが、Belle2をロールインしたためスピーカーの正面にもはやBelleがいなくて困ってしまう。現在Belleの正面のところにはケーブルトレイが無くスピーカーの移設も困難、どうしたものか。
一応、スピーカーのところで簡単に説明したのち、ビームラインの上に入ってハンドマイクを使って説明。一周まわって一階に上がるとおよそ15分たつという感じであった。

Belle2固定作業 (1)

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ロールイン後の位置調整が終わった後、測量を加速器のマグネットグループにやってもらっていたのだが、その解析結果が出て、昨日ミーティングが行われた(左上)。Belleとしては指定された座標に置いているわけだが、最終的には加速器の一部としてのソレノイドの軸の傾きとか、QCSとBelleの相対位置とかが問題になるので、加速器の人に最強の測量機器で測ってもらい納得していただくのが一番。ここで、問題が出るとまた位置調整し直さないといけないので結構ドキドキしていたのだが、結論としては、この位置で固定してよいという判断。規程の0.5mmよりはずれているところがあるが、その影響はopticsで吸収可能だろうとのこと。Belle側の測量結果とマグネットグループの測量結果を比べるとずれている方向にあまり相関が無いそうで、おそらくBelle側がずれていると思っていたのはほとんど測定精度だったのだろう。それでもほとんどの測定点で0.5mm以下のずれだったのは奇跡とも言える。
ともあれ、これで、晴れてBelle2を固定できることになったのでモルタル打ちの作業。
右上はロールイン前に撮ったアンカーホールの様子でホースが穴に固定されているのがわかる。
左下が持ち込まれた機材で、右後の方に写っている漏斗みたいな奴に練ったモルタルを入れるとその手前に置いてあるポンプでホースに送られるという仕組み。右下の写真がモルタルを流し込もうとしているところ。
この方法は全く同じセットアップを作って工場でテストしてきたというのだが、モルタルの流れが悪い。ホースが膨らむのみでモルタルが流れ込んでいる様子が無い。そうこうしているうちにポンプの圧力に負けてホースが外れてしまった。どうも、穴に注ぎ込むところのエルボのあたりで抵抗が高くなっているようで、つまってしまったようだ。
一旦止めてしまうと、もはやホースがつまってしまい、この流し口は使えない。今日は撤退して後日再挑戦ということになった。
思わぬトラブルというのは起こるものだ。

高エネルギー物理春の学校 申込締切

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第7回の高エネルギー物理春の学校の参加申し込みが日曜(と月曜の境目)で締め切られた。
締切りが日曜なので、金曜日の段階だと申込者が少なく、結構やきもきしたのだが、週末の2日間で申込み数が伸びて、結局70人を越える学生さんから申込みをいただいた。申し込んで下さった学生の皆様ありがとうございました。
私は幹事なので、締め切った瞬間から仕事が増えるのだが、想定以上に口頭発表の希望をいただいて頭を悩ませている。なるべくたくさんの人に発表していただきたいが、時間の制約はあり、発表を短くするのは嫌なので、自ずと講演数は限られてくる。過去最高数の口頭発表枠を用意するが、それでもやむを得ずいくつかの講演者にはポスターにまわってもらうことにせざるを得ない。
学生さんが参加するための旅費というのも悩みの種なのだが、各大学の先生方がとても協力的で最初は絶望的かと思っていたが希望は出てきた。大学の先生方のサポートのおかげで成り立っているというのを実感する。多謝。

写真は春の学校とは全く関係ない、KEKのサマーチャレンジの打ち合わせの一コマ。春だけでなく夏にも学校的行事に駆り出されることになっている。少ないながらも去年と同じ程度には予算は配分されたようで今年もやれることは確定した。参加登録が21日から始まるので、興味のありそうな人に推薦してください。

愛媛の国宝 石手寺 大宝寺 大山寺

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愛媛にはがっかり名所として有名な道後温泉や、現存12天守のひとつ松山城あるが、国宝建造物が四国で最多の3つある。すべて松山市の市街地から近いので自転車で簡単に見て回れる。半日もいらない。
石手寺(二段目)は松山市街から東の方に行き道後温泉を越えて石手川の方に行くとある。51番札所。私が行ったときもお遍路さんの人がたくさんいた。派手な看板みたいなのが建っていたりちょっと雰囲気に違和感があるのだが参道を入って行くとある二王門が国宝。1318年の建立。仁王門をくぐって境内に入ると、世界平和を説く説法みたいなのが大音量で延々と流されていたり、ちょっと雰囲気がおかしい。行基の開基とされているが今は真言宗豊山派。
石手寺から西へ走り市街地を横切って松山駅を越えてしばらく行き宮前川を越えて山の方にいくと大宝寺(三段目)。小さいお寺だが本堂は愛媛県最古の木造建築(鎌倉前期)とされていて国宝指定されている。寺の前に生えているうば桜が有名なようで、まだ咲き始めたばかりだったが、3人ほど三脚を立てて写真を撮っている人がいた。本堂の正面は狭いので写真を撮るのに苦労するが、高くなっている後ろに回り込めて綺麗な屋根が観察できる。
大宝寺をお参りしたら北西の方に走り三津を越えて北に少し行くと太山寺(四段目)。山の下に一の門、しばらく行くと重文の二王門があって、そこから急な坂を登るとようやく本堂がある。第52番札所。国宝の本堂は大変立派な建物で1305年に再建されたものらしい。
徳島には国宝建造物は無いのでこれで四国の国宝6ヶ所はすべて見たことになる。古い物好きの私としてはやはり高知の豊楽寺が別格。

香川の国宝 本山寺と神谷神社

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香川県には国宝建造物は二つ。車を持っていればなんてことなく数時間で見られる。
一つは香川県の西の方、三豊市にある本山寺本堂(上段左)。第70番札所。お遍路さんに組み入れられている割には落ち着いたところでよかった。本堂は鎌倉時代(1300年)の建立、他にも室町代の仁王門、明治に再建された五重塔等がある。五重塔は工事中で幕がかけられていたのだが、代わりに尖塔部分が地上に置かれていた(上段右)。間近で見ると大きいものだとわかる。
もう一つの国宝は坂出市にある神谷(かんだに)神社(中段左)の本殿。特に人気があるわけではないのでひっそりとしたもの。例によって神社の本殿は金を払わない(お祓いを頼まない)と見られないので、横や後ろに回り込んでみることになる(中段右)。流造の神殿で1219年建立。造営年代がわかっている中では最古の流造社殿だそうだ。
国宝では無いが丸亀市の丸亀城は現存12天守の一つ(下段左)。丸亀市の中央にある小山(丘?)の上に建っている、小規模な天守。入り口から急な坂を登って本丸までたどり着き、200円払うと天守に登れる。天守は小規模だが、石垣はすごくて、南の方から城を眺めると下段右のように見えて、天守の大きさと比べると規模がわかる。山(丘)をまるごと石垣にしたという感じ。

ロールイン後の作業 (2)

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昨日の最後の測量の結果わかった測量のシステマティックを回避する工夫をしてもらっている間に、ピンを仮止めしてあるアンカーホールに下ろす。
下ろすのは油圧システム(左上)で、あまり乱暴に下ろすとその勢いでBelle2が動いてしまうかもしれないので圧力を下げてゆっくり下ろす。
ピンが出てくるところ(ハカマと呼んでいる)には作業員を配置して様子を監視してもらう(右上)。
写真中段はピンが出てくるところで左からピンが出ていない、テーパー部分が出ている、完全に下りきった状態。下りきった状態だと、アンカーホールのテーパーに当たるので、穴は全く動かなくなる。位置さえ決まっていればこの状態でモルタルを流し込んで固定することになる。
この状態で測量をしてもらい、システマティックこみで見ても、B(ビーム)側に少し行き過ぎていたので最後に0.2mm程戻してもらい、その位置でBelleを床に固定(左下)。
最後の測量の結果を見て(右下)、ベストは尽くしたということで位置調整は終了。加速器の電磁石グループに引き渡す。彼(女)らはFAROのレーザートラッカーシステムを使って、筑波直線部を広範囲に測量して、加速器としてBelleの位置がどうずれているのか、教えてくれることになっている。
その結果問題無ければ、そのままモルタルで固定、問題があれば、再度位置調整することになる。平行移動はそれ程難しくないことがわかったので、一日あれば、希望の量動かせるだろう。
加速器が測量している間しばらくこちらの作業は無いので少しはゆっくり出来そうだ。

ロールイン後の作業 (1)

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ロールインが終わってさっそくロールイン位置での測量と位置決めを行っている。
Belle2のロールインしたときの位置は回転作業をしたときに測ってあって、基本的にはレール方向の位置さえ決めれば元に戻るつもりになっていた。
しかし測量の結果が芳しくない。問題点は
1) 全体にD側へ1mm程ずれている。
2) 複数の場所からおこなう測量が内部inconsistent
回転作業のときには測量はうまくいったので楽観していたのだが、想像以上に作業環境が悪いようだ。見込みが甘かった。
信頼できる測量ができないとどうしようもないので非常に困る。
1) の全体にD側へ寄っているというのは、そういう目で見ると、レールと台車のガイドの隙間がすべて片側に寄っている(左上)のでもそうかなと思えるし、測量結果もほぼ全ての結果がD側へ寄っていることを示唆しているので、定性的にはD側にずれているのだと思われる。
2) については壁に見える既知点があるのでそれを測量してもらい、システマティックなずれがどれくらいあるのか確かめてもらう。
それと同時に、動くかどうかわからないが、床とBelleの間にジャッキをかけてC側に押すことにした(右上)。ずれた分はセンターピンの押しボルトを回して即座に戻らないよう固定する(左下)。この時の変位量はBelleと壁の間にダイヤルゲージをつけてモニターする。
Belleを押す作業の方は、案外動くもので1.5時間くらいかけて0.5mm位動かせた。ダイヤルゲージを見ながら1400tのBelleを10um単位で動かしていくという作業は、やっていても、普通じゃないというが感がある。
動かした後のBelle2を測量してもらうと、きっちり動かした分だけずれたので、測量の再現性は高いことがわかる。既知点の測量によるとやはりC-D方向にオフセットがのっている傾向が見えているので、定性的には色々な事が理解できてきている。
しかし、定量的な事を求められる精度で言うのは現段階ではかなり困難。
困った。

ロールイン作業 測量と位置調整

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大体の位置に来ていて、ターゲットも見えるようになったのでさっそく測量(左上)。ここからの作業の方が、ただ力任せに引っ張ればいいロールインなんかよりも100倍難しくて重要だ。うまくいかないと実験のスケジュールが遅れることもあり得るので非常に気が重い。
測量作業だが、ロールインしてしまうと測量器を置ける場所が限られてターゲットが見えない、あるいは見えても測量器を覗きにくくて視純が難しいということが多い。予想されたことだが実際困難そうだ。
結果はExcelで即座に目的の座標と比較されるので(右上)それを見て移動させる量を決める。
今日はとりあえずレールの向きの移動だけと決めたので、その向きへの変位量の平均値を出して、その分を仮固定に使った手動のジャーナルジャッキを使ってゆっくり動かしていく。実際に動いている量は床に固定したダイヤルゲージで見てストップをかける。ダイヤルゲージ(左下)の表示は一周1mmで10um位の精度では測れる。1400tのものを10umで測るというのは結構クレイジーだと思うが、それくらいの気合でやらないと位置合わせが出来ないということ。
これで、一応レール方向は正しい位置付近に来ているはずで、他の方向は基本的には回転したときを再現するはずなので、ここに仮固定して、慎重に測量してもらう。
右下はその結果を吟味して明日の作戦をたてているところ。
明日も測量と位置調整。それと同時に、ロールインに使った機材の搬出。

ロールイン作業 エンドヨーク開け

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午後からはまずエンドヨーク開け。すぐに開けるのはニコ生に見せるためではなく、測量をするため。エンドヨークを開かないとBelleに設置されている測量のターゲットが見えないからだ。
エンドヨークを開ける作業は何度もやっているので大したことは無いはずなのだが、問題が発覚。放射線の遮蔽物をかつての壁の前に積み増したのだが、エンドヨークを開けるためのハンドルを回しにくくなってしまった。写真左上の緑色のところがBelle2の台車で右に見えるのがコンクリートその間の狭いすき間にハンドルがあって、回しにくいことこの上ない。
幸いなことにこっちは100-200回くらい回せばいいので何とかなった。回しやすい場所では交代でハンドルを回してヨークを開ける(右上)。前にも書いたが、私は作業員に混じって回させてもらい、合計して一枚分くらいは自力で開けた気分になるようにしている。
左下の写真は前方側が開いたところを下の方から見上げるようにして撮った写真。
全部開いたら、一応ロールイン作業終了ということで、ニコ生の人に作業終了をわかりやすく表現するため何かしてくれと言われていたので、それを兼ねて記念撮影。皆さんに前方側架橋に上がってもらい、私がB2回廊から(右下)。
ここでおよそ15:00。

ロールイン作業

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ロールインはニコ生で中継されたので見られた方も多いと思うが、実は私は現場にいたのであまり何が中継されていたのか知らない。
想像だが現場側はあまり映らなかったのでは無いかと思う。基本的に現場は危険なのでカメラの人に入ってもらうというのは色々な面から難しい。
現場に出る人は8:30に集まって打ち合わせ(一段目左)。急遽貼ることに決まったBelle2/SuperKEKBの建設に携わった企業の社旗は最終的にはKEKのものもあわせて写真の用になった。
現場では仮固定していた板を外して、各所に人が配備されたら基本的に準備は完了。一気に引くのではなく1400tの重量が移動することによる床の変位を測量するため途中5m,7m,9m,11mのところで一旦止め最後約13mの目的地までいく。
ロールインのトリガーはジャッキのコントローラーのところ(二段目左)でやるのだが、私は職権を乱用して、一度スタートのスイッチを押させてくれとお願いした。そうしたら、記念すべき最初のスタートをやらせてもらう事になった。二段目右の写真がその瞬間で、ボタンを押しているのは私の手だ。実は2013年にBelle回転のためのロールインをやったときにも、油圧モーターのボタンを押させてもらった。実は私は手動のジャッキでBelleを動かしたこともある(今日も動かした)し、Tilforでも引いたことがある。Belleの物理屋はたくさんいると思うが、4種の違う方法でBelleを動かした人は私だけだろう。下らない自慢だ。
ロールインと測量は非常に順調で予想通り昼前には最後の測量を終えた。ここで、張力計を外してジャッキの引き代を増やす(三段目左)。この写真の一段目右と比較すると引き代が増えているのがわかる。ここまでのところ最大張力は9.55t(三段目右)。
最後はジャッキのコントロールを手動にして微速で動かしてもらい、Belleの台座に貼られた物差し(四段目左)を測量器で覗いておよその停止位置に来たらジャッキを止めてもらう。どうせ手動のジャッキで位置合わせするのでここではcmの精度であっていれば十分。すぐさま固定用の板を地面に固定し、それと台車の間にジャッキをかけて仮固定する(四段目右)。
ここで、ロールインは一応終了。12時過ぎだった。

ロールイン準備作業 (6)

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ロールイン前日はロールイン後の作業をしてくれる業者によるロールイン後の作業の準備も始まり、ロールインの準備と並行して作業が行われた。
測量の人もBelle側と加速器側と2チーム入っていてそれぞれに準備作業があった。
B3やB1のあたりでは、広報チームとDWANGOの人がニコ生中継の準備。今、Belleのまわりにはおびただしい数のカメラが設置されている。
一応準備は終わって、明日を待つのみとなった。Belleには宣伝用の社章が貼られることになった。
私はロールインよりその直後の作業の方が100倍心配なのだが。

ロールイン準備作業 (5)

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休日出勤してロールインの準備作業の続き。今日は色々と取り外したものの搬出。クレーンとトラックを雇うので日の自由が効かないから雨でもやらざるを得ない。
KEKは桜が満開一歩手前というところ。筑波実験棟の前の桜も大変綺麗に咲いている。
周回道路を走っていたら雄の雉が二羽じゃれていた。右下はヒヨドリだと思われる。

月曜日はロールインした後の作業のための機材搬入。

ATLAS?研究会@東大

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ロールインの試験が全く問題なく終わったので、現場作業をさぼって東大小柴ホールまでLHC/ATLASの研究会を見にきた。
毎年二回くらいメジャーな結果が出る頃に1日の研究会があるので結果をまとめて知るのにちょうどいい。LHCとニュートリノは割とこの手の研究会を近所でやってくれるので助かる。
最新の結果を見せてくれたわけだが、あまり大きなUpdateは無い。もう、少しくらいデータが増えても結果が大きく変わらないということだろう。Wの質量測定の精度がすごく上がって、しかも、Higgs質量、Top質量とconsistentな方に動いたのでますます標準模型との乖離が少なくなってきた。
SUSYや新粒子の方も何もなくて、兆候もあまり無いので、しばらくは騒ぎは起きそうにない。
研究会の半分は現象論なのだが、SUSYの現象論の人は拡張しないMSSMは相当厳しいという認識。まあminimalである必要は無いのだが。

Belle2完成?

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NHKによるとBelle2は完成したらしい。
完成したという記事のニュース映像に前方エンドキャップが入っていない未完成な部分が使われるというのが何とも皮肉。

ロールイン準備作業 (4)

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引き続き午後はロールインのテスト。実際にBelle2を引いてみる。
最初にBelleを固定している板を取り外す(一段目左)。一段目右の写真はワイヤーをかけたところ。太いワイヤーを二本アンカーの回りにかけてそれを30t位のシャックルで受け、張力計を挟んでジャッキへつなぐ。
後は、ジャッキの油圧装置(二段目左)をオペレートすれば動く。ジャッキの力は最大70tなので動かないという不安は全く無い。ジャッキにかかる負荷と張力計を見ながら油圧をあげていくとあっけなく動き出す。ジャッキの能力的にはもっと早く動くのだが、Belle2は橋脚では無いので振動などを鑑みて極力ゆっくりになるよう設定してもらっている。何度か止めながらジャッキのストローク一回分と少し動かしてテストは終了。
張力計はPeakHoldされるのでその値を見ると6.63t(二段目右)。前回ロールアウトしたときは7t位だったのでほぼ同じ。
動かしたまま置いておくわけにもいかないので、固定できるところまで戻す。戻すために結構大げさな道具も用意していたのだがそういうのは使わず、逸走防止につないでいた3.5tのTilFor二台(全後方一台ずつ)で引っ張って動かせた(三段目左)。
戻したらすぐさま固定用の鉄板をネジ止めしてBelle2を動かないようにする(三段目右)。戻し方が足りなかったのでネジが1/4位しか入らなかった。地震が来たら不安。強くお願いしてもう少し戻してもらえば良かった。
四段目左は移動量の目安にしていた線で大体50cm位のところにBelle2はいる。結局70-80cm位動かして20-30cmくらいもどしたという感じ。四段目右はB2の橋のところで動かした分ずれている。
動くのは確認できたので、Belle2はロールアウト実施日までこのままの位置で固定。明日からは後回しにしていた共通架台の解体、運び出しや、ロールイン後の作業のための資材搬入などを行う。

ロールイン準備作業 (3)

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ロールインの準備作業は今日が山場。
最初はエンドヨーク閉め。
長いことあけてあったので足場がいくつもEndyokeに固定されていて外し忘れて閉めようとしたり、ケーブルの養生が足りなくて困ったりしたが、何とか午前中に閉めることができた。
写真の左上は後方、右上は前方を閉めているところ。エンドヨークを動かすのが人力なのはよく知られているが、大体ハンドルを1000回くらい回すとしまる。私は各所200回ずつくらいは回したので、一枚分くらいは動かした。なので、今、若干筋肉が張っている。
下の写真を見て前方か後方か当てられたらかなりの通だが、左が前方、右が後方。煙突が写っているので簡単に見分けがつく。

ロールイン準備作業 (2)

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今日の作業はまずロールインのときに使う駆動装置類の搬入。
左上の写真が今回Belle2を引っ張るオックスジャッキ製ダブルツインジャッキ。これらを搬入して帰りのクレーンで昨日外した共通架台の部材を運び出すというのを繰り返す。
右上の写真はエレキハットの階段を外しているところ。外してB3の回廊に縛り付けて仮置きしておく。これでエレキハットの中に入る術は無くなった(屋上には別の通路から行ける)。
午後は共通架台の移動と解体(左下)。これと同時にビームライン側ではジャッキを取り付ける架台が組み立てられ、ジャッキが動く状態になった(右下)。
この他にも、Belle2側と加速器側を分けていたフェンスを取り払う作業や、Belle2が動くことによる床の動きを測量するための機器の準備などが同時に行われていた。
やることが多いと思っていたが、順調に仕事は進んで、明日は朝からヨークを閉めて、午後からロールイン試験。

2010ロールアウトの動画


4月11日のBelle2ロールインの特設サイトには『予習しよう』と書かれていて思わせぶりな項目があるのだが(準備中)とあるだけで何もない。
もうロールインまで一週間を切っているのに予習する材料が無いのも何なので、2010にロールアウトしたときに私が作った動画を載せてみた。
720pで6fps。10秒に一枚写真を撮っていたので動画の1秒が1分に相当する。
ロールアウト時の移動は取り外してしまった油圧モーターだったので60cm/min位。途中二度停止して測量をしているがそれでも1時間位で移動自体は終わっている。
すぐにエンドヨークを開いて記念撮影。

ロールイン準備作業 (1)

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新年度になって早速、ロールインの準備作業が始まっている。
同時にいろいろな作業が行われているので駐車場に車がいっぱい止まっている。
左上は、前方の共通架台の撤去作業。明日中には全部無くなってBelleの前がクリーンになる予定。
右上はエレキハットの空調用の冷却水の配管を外している所。Belle側のフランジで外して蓋をしておく。ロールイン後はこの位置にロールイン位置用のフランジがくるのでそこに付け替える。
左下はBelleと壁の分電盤をつないでいる電力の線。Belle側の分電盤のところで切り離されて置いてある。前にロールイン、ロールアウトしたときにはつないだまま引きずったのだが、キレイに裁くため今回は切り離したそうだ。
この他にもエレキハットからでているネットワークの光ファイバーを橋のところで切り離す作業とか、放射線管理区域の境界のフェンスを付け替える準備作業とか、様々な作業が行われている。
作業をしていたら広報の人がビデオを撮っていたので見に行ったら小林誠さんだった。ロールインイベントにビデオ出演されるらしいのでその撮影だったようだ(右下)。

ロールインをイベント化することには私は強く反対していたのだが、私の意見は通る訳もなく、大々的に行われることになったようだ。KEKのweb siteにロールイン生中継イベントの特設サイトが出来ている。

金比羅参り

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四国を旅行した理由の一つが金比羅参り。
予定では夜明けとともに丸亀のホテルから自転車で行くつもりだったのだが、例によって日頃の行いが悪く雨。仕方なく始発の電車でお参り。
始発で出ると琴平駅につくのが6時過ぎ(一段目左)。春分の頃だったがまだあたりは薄暗く、参道にはほとんど人がいない。あせることもないので参道の階段を写真を撮りながらゆっくり登って行く。
一段目右の写真は本堂の手前旭社を過ぎた所にある唐門(賢木門)。旭社とこの唐門を見ていると神社に来たという気がしない。明治の前は寺だったのでは? その後最後の100段くらいを登ると金刀比羅宮の本宮がある(二段目左)。ここまで駅から40分。正面左に回り込むと神殿の一部が見える(二段目右)。この複雑な形状は大社関棟造りというそうだ。四方に唐破風がついていたり大層立派な建物。
ここで引き返してもいいのだが、せっかくなのでさらに奥に進み20分程登ると奥の宮がある(三段目左)。ここまで確か1400段弱。1400段といっても400m程登るだけなのでゆっくり登ればどうということはない。
奥の宮はかなり切り立った斜面にへばりつくようにあるのだが、斜面側の視界はあまり無くて景色は良くない。お参りを済ませて下山。途中、登っているときには通過した表書院(三段目右)に寄ると、円山応挙の襖絵が見られると書いてある。閉館の看板が出ているが人の気配はあるので、覗いてみると、職員の方がいて、見られるか聞いたら入れてくれた(800円)。8時半開館で掃除している所ずいぶん早く(15分前)私が来たということらしい。部屋には入れないので襖絵は少し離れて見ることになるのだが、双眼鏡が役に立った。
この頃になると登ってくる人とすれ違うことが多くなる。
大門のところに戻ってくると、登ったときにはいなかった五人百姓が一人だけ出ていたのでお土産のベッコウ飴を買う(500円)。7時過ぎに店を出したそうだがその頃私は本宮のあたりだ。
店が開く前の参道をゆっくり降りて9:13の琴電で高松方面へ向かった。
プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと
中村円眞堂@instagram

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