物理セミナー AMSの新結果

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先日CERNで行われたAMSのEvent, AMS Days at CERNで新しい結果が発表されたということで企画されたセミナー。登壇者はAMS唯一?の日本人で台湾の研究所の方。
宇宙関連の講演は人気があって研究本館会議室1がほぼ満員。
昨年中に発表されていた e+, e- の flux に加えて、最近発表された陽子、反陽子、ヘリウム、ボロン、炭素などのfluxの結果が示された。さすがに大きな検出器で宇宙にあるので統計量が圧倒的。
AMSの人(実験屋)の講演だったので、Flux比などを使った解釈の話は無し。話題のe+ fractionは100GeVちょっと下くらいから上がり出して400GeV以上では下がり始めているように見える。
e+がすべて二次粒子だと仮定すれば数100GeV位のところに何かいるというわけで例えばSUSY粒子じゃないかとか言う無責任な現象論屋がたくさん出てきている。当たり前だが変な分布が出てきたとき、新しい粒子を一個加えればより再現性は良くなるので、それだけで新粒子の証拠だとか言うのは無理がある。
このあたりのenergy(500GeV)だとAMSを持ってしてもevent数が全然足りなくて、既に2年以上のデータを使っている事を考えれば今後劇的には誤差はimproveしないので、現象論屋の人たちはまだまだ楽しめそう。
いろいろな粒子 (e,p,He,B,C)のべきのエネルギー依存を見ていくと全然バラバラでグニャグニャしていて、とりあえずモデルが不完全という印象があるし、そもそも、いろいろな実験間で結果が傾向は似ているものの全然あっていない。
現象の一部を切り出して何か想像するのは勝手だが、例えばAMSの測定結果が正しいとしてそれらを統一的に合わせられるモデルはあるのだろうか?

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light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと
中村円眞堂@instagram

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