世帯あたり電力

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最近新聞に続けてメガソーラーの記事が出ていたがあまりに内容がかけ離れていたのでビックリしたので記しておく。
一つは最大出力33ヘクタール25MW、新聞的には2万5000キロワット、で8100世帯分の電力に相当するとあり、もう一つは60ヘクタール34MWで7万7千世帯分に相当すると書いてある。これを1世帯あたりに直すと、前者は世帯あたり3.1kWで後者は0.46kWになり、全く違う無茶苦茶だ。8100世帯、7万7千世帯と、有効数字二桁とっているなら高々数%くらいで一致しないといけない。
太陽電池の発電量は一年あたり最大出力x1000時間くらいだ。つまり、平均出力は最大出力の10%位になる。なので、前者は2.5MW、後者は3.5MW位の平均出力になる。
一方で世帯あたりの電力は電気事業連合会によると月平均300kWh位らしいので300k/24h/30日で420Wくらい。世帯あたりの人数は厚生労働省によると2.3位なので一人当たり180W位になる。
これを元に計算すると、前者は6000世帯、後者は8300世帯程度になる。これを新聞に載っている8100世帯、7万7千世帯と比べると、大雑把な計算なので前者はあっていると言えるが後者は一桁間違っている。最大出力がずっと得られると思って計算したのだろう。昼も夜も曇りでも雨でも燦々と日光が得られるという仮定が現実的で無いのは明らかだろう。精度を考えて『およそ1万世帯くらい』とかくのが妥当だ。
新聞記者たる者、数字の裏をとる、有効数字を考える位の事はするべきだ。
ちなみに34MWで7万7千世帯といっているのは記事はここ(毎日新聞)とかここ(茨城新聞)

追記
その後調べると場所によるが有効日射時間は年1000-1200時間くらいのようだ。1000時間で11.4%,1200時間で13.7%なので、平均12%位と思えばいいだろう。
前者の25MWの施設で1200時間だと大体8100世帯くらいになる。後者は1年8100時間くらい無いとだめだが一年が8760時間なのであまりに無茶苦茶だ。

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light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと

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