磁場測定 (9) 測定開始も問題発生

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今日から測定開始の予定だったのだが最初に定格の半分位まで励磁したところで様子を見に行ったら皆さんの表情がさえず(写真上段)、最初から来ている二人の背中がブルーだ。測定の方の責任者は険しい顔で頭を抱えている。聞いてみると、0.2Tまで磁場を上げたらロボットが動かなくなったという。
その後磁場を下げるとまた動くようになった。何かが磁場中で問題を起こすようだ。再び磁場を上げて不具合を調べていくとどうやら3台あるエア駆動のモーターのうち平行移動させるための二台が動作しなくなるらしい。
モーターの磁場テストは当然してきたそうで、実際他の磁場測定で使っている実績のあるモーターなのだそうだが、モーターの設置した向きが違うという。
で、ポールピースから身体を入れて(中段左)磁場に並行に置かれていたモーターを磁場に垂直になるように固定しなおした(中段右)ところ無事動くようになった。
その後定格の1.5T(4095A)まで励磁したところ(下段)、平行移動用の二台は動いたのだが、今度は回転用のモーターが1.2Tで動かなくなった。これも向きを変えれば動くだろうということで、変えようということになったのだが、小のモーターは逆側からアクセスしないといけないので作業性が悪く、ちゃんと足場を組んだ方が安全だという判断で月曜日にやることになった。こういうとき、あせってやってしまうと事故を起こしかねない。
1Tまではロボットは快適に動いてくれるので1Tでしばらく測定をして、今日は終了。

磁場中でロボットが動かなくなった時は終わったかと思ったが、動かなくなる前後の動作記録を元に原因を突き止め、何とか工夫して動くようにするあたり、なかなかのもので、結構感心した。さすが物理屋だ。もっとも、一番大事なモーターの磁場テストが十分でなかったのはずさんと言われても仕方ない。これも物理屋にありがち。

ともあれ、元々測定は月曜からの予定だったので、ほとんど遅れず測定開始できそうで、まあ良かった。

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プロフィール

light higgs

Author:light higgs
KEK(高エネルギー加速器研究機構)@つくば市でBelle2という実験をやっている。
自称『日本最低の物理屋』。
『円眞堂』(えんしんどう、本当は圓眞堂)は父の屋号です。写真のぬいぐるみについてはこのエントリ参照のこと

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